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怪鳥コンコルドに往復12万円で搭乗! コンコルド搭乗記(後編)(2ページ目)

今年10月で姿を消す世界唯一の超音速旅客機コンコルド。ブリティッシュエアウェイズのロンドン発ニューヨーク行きでマッハ2の世界を体験してきました。果たしてふつうの飛行機とどこがどのように違うのでしょうか。

執筆者:星野 幸詩

機内映画もない、速さだけを追求した飛行機
 コンコルドは最高速度マッハ2.02。とにかく速さだけを追求した飛行機です。ファーストクラスよりも高い航空運賃にもかかわらずシートピッチは94センチとエコノミークラスに毛が生えた程度。しかも機内映画もありません。
 ワインも高級品がそろえてあるとはいっても白、赤、シャンパンそれぞれ1銘柄だけ。ただ機内食に出たキャビアとサワークリームの載ったスモークサーモンはいままで食べた機内食の中ではもっとも美味しかったもののひとつ。きわめてシンプルではありましたが。


60年代のテクノロジーの懐かしさを感じさせたコンコルド
 水平飛行になると「マッハ2」と表示された電光掲示板の前で記念撮影をする人たちが列をなすようになります。そして機内販売。コンコルド関連グッズもいくつかあり、コンコルドの形をしたキーホルダーを購入しました。いまでも車の鍵につけています。
 3時間45分のうちマッハ2以上の巡航は1時間ほど。アメリカが近づくと急激に速度を低下させていきます。そしてコンコルドは無事、夕刻のニューヨークJFK空港に到着。到着後はコクピットを見学させてもらいました。写真などでよく見てはいましたが、アポロ宇宙船をイメージさせるツマミの膨大な数にあらためて圧倒。コンコルドが設計された60年代はテクノロジーが人類の未来を切り開いていくという無垢な夢が語られた時代でもありました…。
 さて、次の超音速旅客機はいつ登場するのでしょうか。どんなに早くても2020年より前ということはなさそうです。これから数十年の間、一般人は「音の壁」を超えて旅をすることからお預けをくらいそうです。


【関連リンク】
コンコルド搭乗記(前編)
ブリティッシュエアウェイズ コンコルド
さよなら、コンコルド!
夢のスクラムジェットエンジン
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