オーストラリアの契約農場で特注した羊肉の塊を調理する
特注の羊のお肉 |
モンゴルの羊は輸入されていないので、オーストラリアの東洋肉店の契約農場に頼んで、この料理の為だけに特別カットをお願いして、輸入してもらいました。
チャンサンマハの作り方
水からゆでるのがモンゴル流 |
塩はもちろん、モンゴルの岩塩。塩茹でですから、ここは塩にこだわって欲しいです。
※玉ねぎや長ネギを入れて煮込んでも良いですが、私はオーソドックスに塩だけです。
脂身の部分もかなり美味 |
塩の分量を特定することは難しいです。なぜならば、塊の骨付き羊肉がすっぽり収まる鍋の中に塊肉を横たえ、ひたひたの水を注いだら、どのくらいの水量になるかわかりません。たぶん、5リットル~8リットルくらいだと思います。その分量に応じて、50g~80gは塩を入れる必要があります。塩加減はパスタを茹でるくらいですが、これも料理人によりますので、1リットルに対して10g~15gと考えると、やはり、5リットルに対して50g~80gは必要だと思います。
肉を美味しく食べることを重視するのであれば、少ししょっぱめ。スープを生かしたいのであれば、塩分控えめです。ただ、やはり、今回の料理は羊の肉を食らうものですから、少々塩からめがおすすめです。
塊の肉の中までは中々塩気は入りませんので、しょっぱめの茹で汁でも、肉はおもったほど塩辛くなりません。
仕上がりが近くなり、スープは澄んでいます |
沸騰して、スープ内の灰汁が一気に上がったところで、さっと灰汁を引き、弱火にします。あとは、ひたすらコトコトと茹でます。
茹で時間は弱火で2時間くらいです。その間、肉が茹で汁から出ないように、水が減れば、水を足します。もちろん、灰汁も取ります。
2時間も茹でたら、肉がぱさぱさになってしまうのでは?と心配される方もいるかと思いますが、心配は無用です。弱火で茹でれば、茹で汁の温度はせいぜい92度~99度くらいです。意外に塊の中までは火がとおりません。肉の中はピンクです。
重たいので茹で汁から出すときは注意 |
本当にシンプルなのに美味です。この味わいは食べたことがある人以外にはわからないものです。
それぞれの部位で個性がありますし、何といっても骨髄も美味です。また、骨周りの筋のコラーゲン系の部位も力強いです。長時間煮込んだトロトロ肉ではないので、しっかりとした歯ごたえです。この食感がまた良いです。モンゴルでは首の骨の周りの硬い部分を子供に与え、歯固めの役に立てるそうです。
非常にワイルドな料理ですが、肉本来の味を間違いなく堪能できます。また、塊を切り分けることで、命あるものを食べている実感が込みあげてきます。
一塊で5人は堪能できますので、かなりお安いと思います。残ったスープは少し塩気が強いので、葱たっぷりのうどんのスープにしたり、ラムカレーに使ったりしてください。意外に海苔とも合いますので、私はたっぷりの葱と海苔と卵で雑炊にしましたが、これがまた温まります。
この料理 出来れば、荒涼とした大地で味わいたいものです。
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東洋肉店
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