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コラーゲンがたっぷりのテールスープ

意外に簡単なテールスープ。滋養豊かなスープは用途もいろいろ。今回は、天然記念物の見島牛を父に持つ「見蘭牛」で作ります。

執筆者:萩原 章史

コラーゲンたっぷりのスープは意外にさらりとしています。食卓をシェアする彼女は、飲んだ時はわからなくても、翌朝はきっと喜ぶに違いないです。
コラーゲンは骨や軟骨の弾力性を増します。つまり、細胞の若さを取り戻す効果を期待できます。
あなたの愛情がこもった極上のスープ。彼女の肌のうるおいと張りはより一層高まります。もちろん、自身の肌も張りがでること期待大です。

何度かご紹介したことがあります、山口県沖の日本海の孤島 見島に生息する見島牛。国の天然記念物に指定されているので、年間13頭程度と数が極めて少ないので、なかなか手に入りません。ましてや、タンやテールは一頭に一本なので、手に入れることは極めて困難です。
そこで今回の素材は、見島牛を父にホルスタインを母にして生まれた見蘭牛です。

テールスープ
テールは骨と関節からしみ出す、ゼラチン豊富なスープが魅力!

テールスープは意外に簡単  ポイント下ごしらえ

韓国料理・イタリア料理・フランス料理では良く使われる素材の牛のテール。家庭で作るのは難しいのではと思いがちですが、実はとても簡単です。

テールスープ
一個一個 湯通ししてから流水で洗います
ポイント1 『さっと茹引き流水で洗い、血管の血をよくしぼりだす』 

鍋にお湯をたっぷり沸かします。テールを一個一個 お湯に通し、表面の肉汁や余分な脂を落とします。 すぐに流水にさらします。

テールスープ
写真中央部の血がにじんでいる部分が血管
流水でずっとさらしても良いですが、一個一個のテールの骨よりの場所に通っている、血管部分をしごくようにして、血を取り除きます。

テールスープ
下ごしらえをして、ひたひたのお水を張ります
ポイント2 『最初に沸きあがった時、灰汁(あく)をしっかりと取り除く』
 
湯どおしに使ったお湯は捨て、下ごしらえしたテールを鍋に並べ、たっぷりとかぶるくらい水を張り、強火に掛けます。

鍋が沸騰するまでに『あく』が少しずつあがってきますが、取りません。完全に沸騰し、あくが盛り上がってきたところで、火を中火に落とし、一気にあくを取り除きます。

※完全に沸騰する前にあくを取ろうとすると、あくがスープに戻ってしまい、透明なスープに仕上がりにくいです。

しばらくはこまめにあくを取ります。あくの湧き上がりが一段落したら、香味野菜と塩と割り胡椒をいれます。

※香味野菜はにんにくや生姜、人参、玉ねぎなどですが、玉ねぎを入れると甘めのスープになります。ローリエは和風でも洋風でも、入れたほうがテールのいやな癖が消えます。この段階では塩は小さじ1も入れれば十分です。


テールスープ
透明なスープに仕上げるこつは『あく取り』のみ
香味野菜を入れ、再沸騰したら再度あくを取り、弱火にしてふたをして、『ふらふら』と沸く状態でそのまま2時間程度で柔らかになります。ここまでくると、あまりあくは出ませんが、こまめに取れば、本当に透明なスープに仕上がります。

※強火で煮ると、大きなテールの肉が煮崩れます。

※ふたをしないと、テールのスープから出ている部分(空気に触れる部分)が黒く変色します。もちろん、落し蓋でも良いです。

肉にスーッと竹串が通れば、肉に火が通った証拠ですが、ここで食べてはだめです。

ポイント3 『テールを鍋ごと一晩おいて冷まし、翌日、固まった表面の脂を取り除く』

良く日、鍋を見ると見事にゼラチン状に固まったスープがあるはずです。牛脂はゼラチン状のスープの表面に固まりますので、それをお玉やスプーンで取ります。
脂とスープははっきりと区分けされているので、簡単に取れます。

鍋を火にかけ、塩でスープの味を調え、基本のテールスープは出来上がりです。


次ページで、テールスープを堪能します>>
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