琉球王朝門外不出の滋養強壮食　イラブー

■不老長寿・回春・滋養強壮の食材

夏ばてするには今年の夏は涼しすぎましたが、９月に入り酷暑が続き　『夏ばてらしい？』　体調になってきた読者の方も多いはずです。
今日ご紹介するのは、これぞ究極・簡単・効果大の夏ばて回復食材です。

その昔、琉球王朝ではイラブー海蛇の漁獲・加工・販売を３つの家に独占的に扱わせ、門外不出の不老長寿・回春・滋養強壮の食材として、特別に扱っていたことをご存知の方も多いかと思います。コブラよりも強い毒性を持つイラブーを獲ること自体、命懸けなのはもちろんですが、熱帯での保存を考えて、手間暇掛けて燻製した加工食品は高価で、一般庶民には手が出ない食材だったようです。今でも高価な食材です。

All About Japan読者の方でイラブーを食べたことがある方が何人いらっしゃるか？恐らく、１００名はいないでしょう。見た目が真黒でうろこがいっぱいで不気味、余程の知的好奇心がないと手が出ない食材です。



材料のイラブーが高価であるだけでなく、下ごしらえに長い時間がかかるので、本土の沖縄料理屋さんでメニューに入れている店は稀だと思います。お湯と糠を使い、たわしでゴシゴシとこすって表面の燻製くささを抜き、水でコトコト４時間ほど煮てから、昆布や豚足とあわせて料理になるのですから、予約でも入らない限り、作ることはためらいが有るのは当然です。

もっとも非常に強力な滋養強壮・若返り・回春効果があると言われていますので、一部の男女はこのスープに目が無いのも事実です。見た目は悪いですが、味は上品でとても美味しいものです。