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お茶わん一杯分の幸せ6 塩鮭でごはん

「しおびき」「しょんびき」「ぼだっこ」、塩鮭のことをこう呼びます。子供の頃に食べた、あのしょっぱいけど美味しい塩ジャケはもう 食べられないのかな?

大石 寿子

執筆者:大石 寿子

毎日のお助けレシピガイド

しおびき(塩鮭)
しおじゃけのことです。お年寄り(含む私)はションビキと発音します。 秋田の横手では「ぼだっこ」と呼びます。ということで、 本日のお茶わん一杯の幸せは「塩鮭」又の名を「塩引き」


今日の一杯のご飯



懐かしい、大好きな、しょんびきは、 焼くと塩の結晶が噴き出すほど塩がきつく、一切れあれば 白いごはんが3杯は食べられるという代物。 中でもハラセ(腹)の部分はしょっぱさも最上級で、とても そのままでは食べられず、塩でカサカサになった身をほぐしてごはんの上に、でも、 ハラセだけだと少々貧乏くさいので、背のほっこりした身もチラリホラリと混ぜて乗せ、 冬は熱い湯を、夏は冷たい井戸水をかけて食べたもの。
真夏に、水かけ塩引きご飯と、 大きな茄子漬けを手に持って、 ご飯をサラサラ啜っては茄子をガブリとかじり、サラサラ、ガブリ、サラサラ、ガブリ...... つくづく、旨かった。
あのしょっぱさには 、もう 二度とお目にかかれないと思う。

今日の塩鮭は、そんな庶民的?なしょんびきではなくて、目にも鮮やかな紅色の肌を持つ、 アラスカ産紅鮭

その、あるかないかの塩味は、私にとっては物足りないけれど、魚肉は文句なしに旨い!  そう、旨いんだけど、どうしても、あのパサパサのしょんびきが食べたいなぁ。  焼いた塩鮭を盛り付けた皿が濡れるほど、かけた水に鮭色の油が浮きあがるほど、箸を入れた途端にジュワっと流れ出すほど、脂なんか乗ってなくていいのよぉ。  日本育ちの、薄いピンク色の、しょっぱいしょっぱいしょんびきが、食べたい、なぁ。


この鮭でパスタを作ったら、おいしかった。そんな芸当、しょんびきには、とうていできまいne。白菜と塩鮭のパスタ



【関連】
・おかずガイドによるアラスカサーモン試食レポート
・北海道ガイドによるアキアジの基礎知識

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。

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