両刃の剣
皆さんはこんな経験をしたことはありませんか?
あなた自身の事でも身内の方の事でもいいのですが-----病気になって、医師に勧められた食生活を続けているうちに別の症状が現れてしまった-----
一例をあげます。
私の母は骨粗しょう症を患ってるのですが、その治療の為にレバー類を食べ続けているうちにコレステロール値がはねあがってしまったのです。医師に相談しましたら、「そうなんですよね~、そこなんですよね、問題は...」
ようするに、バランスのとれた食事をしなければならないなのですね、結論は。
医師の勧める食品を食べていてもこうなのですから、私達素人が、やみくもに、世間の偏った情報や人工食品に頼りすぎてしまうと、思わぬ弊害が生じてしまいます。これがいいと聞けば、わーっ!と群がって、今度はこっち!といった風に、あれもこれもと、踊らされて、にっちもさっちもいかない状態になってはいないでしょうか。
●「亜鉛」「鉄」「ビタミンB12」が不足すると、味覚障害を引き起こします
なかでも、最近話題の亜鉛は、一日たった15mg摂ればいいのです。普通に和食を食べていた一昔前までは不足することなどなかった微量栄養素です。それが、ちかごろの食生活の変化にともなって、不足する<特に若者が>ようになりました。
亜鉛不足は、味覚障害や生殖機能低下、肌荒れ、高血圧・動脈硬化・痴呆症・癌等の疾病の誘因になります。このように、亜鉛は所要量は少ないものの、大変重要な栄養素、いわば「小さな巨人」なのです。
参照【カラダにいい話・亜鉛】
加工食品や清涼飲料水に使われている食品添加物には亜鉛の吸収を妨げ、排泄を促進する作用があります。同様にカルシウム剤も、大量に摂り過ぎると、鉄や亜鉛の吸収を妨げてしまうのです。カルシウム不足が言われて久しい日本人ですがやはり摂り過ぎはいけないようです。<カルシウム剤ではなく、食べ物から摂る事をおすすめします。>
●過ぎたるは及ばざるが如し!
どころか、ビタミンやミネラルは、不足すれば重篤な疾病を誘発するし、摂り過ぎれば過剰症が発症してしまうという「両刃のやいば」なのです。
ビタミンB群などの水溶性ビタミンであれば、過剰な分は尿とともに排出されるのでまだいいのですが、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなどの脂溶性ビタミンは体内に蓄積するので、中毒症状が出やすいのです。
三大栄養素であるタンパク質・脂質・糖質を摂りすぎればどうなるかは、よく知っていますよね、<太る、とか>、なのにビタミン・無機質の摂り過ぎには案外、無関心になってはいませんか?
詳しくはこちらで→【ビタミン過剰症】
●帳面上は足りているビタミン
国民栄養調査では、ビタミン摂取量が所要量を上回る数字がでています。が、その実態を調査してみると、血液中のビタミンは欠乏しているそうです。それはなぜか...国民栄養調査では、ビタミンの何%かが、調理によって失われるということを考慮していないからです。ビタミンB1に至っては40~50%もが調理によって失われてしまうのですから.....それに、同じ野菜でも季節によって、含まれる栄養素の量がかなり違ってきます。