という話を聞いた日の食卓を見回してみたならば、なるほど、ロールキャベツのトマト色、煮物のかぼちゃ色、みそ汁も何気にオレンジ系。
橙(だいだい)や柿色やあんず色などと食べ物の名前がつけられたオレンジ色一族は、おいしい色と称されます。
赤のように攻撃的でなく、黄色のように明るすぎない中間色で、突き詰めれば肌色に通じ、ビタミンカラーともいわれ元気になれる色です。
ですから薬の箱もオレンジ系が多く、薬局の棚にはオレンジ色がズラリと並びます。遠くても暗くても確認しやすいので救命用具にも使われます。
肉の隣に添えられるブロッコリーの緑にも理由があって、緑の補色は赤であり、<色をずっと見つめていると補色が見えてくるのだそうで>肉が赤く見えておいしく映ります。反対に黄色だと補色が青なものだから、肉が青く見えてしまい、不味そうに映ります。ですから、お皿を選ぶさいには、肉料理に黄色の皿は避けたほうが好いということになります。
その点、白には補色がありませんので、素材の持つ地色がそのまま出ます。それが、最近白のお皿が見直されている所以かもしれません。
◆お弁当を詰めるに際して、『緑・黄・赤・白・茶又は黒』の5色を組み合わせると彩りは勿論、しぜんに栄養が片寄ることなく理想的なお弁当に仕上がるから不思議です。
【ビタミンと色】
ビタミンA・黄色と緑色(卵、チーズ、せん茶、ほうれん草)
ビタミンB1.2・赤色(レバー、肉類)
ビタミンC・黄色(レモン)
ビタミンD・ 紫色(さば、さんま、酵母)
ビタミンE・真紅色(大豆油、アーモンド)
◆料理の色を綺麗に見せるには蛍光灯(クールに青白くみせる)より
白熱電球(物をあたたかく、オレンジ色にみせる)のほうが適しており、
飲食店や旅館などの食の空間では昔ながらの白熱電球が工夫されて使われています。