----指を切った!、ざっくり----素早く傍らの布巾で手を拭ったけれど、白い布巾にはたちまち真っ赤な血が滲みます。煥発入れず切った人さし指の先を親指で押さえ、親指と人さし指を輪にした状態で作業を続行!見てる私はもう、指ばかり追う、追う。しかも手でかき混ぜるお料理だから(肉のミンチでした)さぁ大変。「早くコマーシャルにならないかな...」ハラハラ、ドキドキ.. ..やっとCM、それはまさにドキュメンタリー!CM明け、ラップで指を被った彼女は平然と最後まで調理し終えたのでした。ふぅ~、、お見事!どんな料理だったかはっきり覚えていないのに、あの光景だけは目に焼き付いて忘れられません。指を切っても怯まない、泣かない、助けを求めない、声もあげない、あの日の”マッハ文朱さん”まさにハンサムウーマンそのものでした。
新鮮な素材を清潔な手と調理器具で.....
◆指先を切った話から多少強引に食中毒について▼
傷のある指で料理をする際は充分な注意が必要です。ニキビやおできを掻きむしった指もいけません、お弁当に二本指でつけたゴマが原因の集団食中毒の実例もあります。食中毒は無味無臭だから恐いのです。腐ったのなら匂いや味でかなりの場合回避できますが、食中毒菌を見た目や味や匂いで見極めるのは殆ど不可能に近いのですから.....
ふた昔も前になりますが、地元で駅弁の食中毒事件がありまして、数人の方が亡くなられました。「うちの弁当で中毒なんてあるはずがない」と、後から食べた経営者の家族も亡くなってしまうという悲惨な結果を迎えてしまったのです。その時の原因は下請け会社の卵焼きで、しかも、その卵焼き店に納入した卵がすでに食中毒菌に汚染されていた、つまり3段階も前の汚染が原因というものでした。
楽しい旅行の途中で被害に遇われた方や御家族の無念さを思うと20年以上たった今でも胸が痛みます。そして仕入れ先の落ち度が原因とはいえ結局責任の殆どを背負うことになった弁当業者も泣いても泣き切れなかったのではないかと同情してしまうのは、同じ飲食業を営む者としての身贔屓からなのかもしれません、、、その時の原因菌は細菌性食中毒菌の中でもっとも恐ろしいボツリヌス菌とも感染の機会が多いサルモネラ菌ともいわれました。
≪食中毒菌についての詳細は次のページで..≫