マドンナ・ブルー、青き星「ボリジ」

ボリジの花
マドンナ・ブルーと呼ばれる、ボリジの花
青い星型の花が印象的なボリジ、その名はラテン語の「borra(剛毛の意味)」からと言われています。ボリジの茎葉はその名の通り、画像で見てもわかるほどゴワゴワした毛に覆われています。一方可愛らしい花のほうは、その昔聖母マリアの青い衣を描く際に使われたことから「マドンナ・ブルー」とも呼ばれています。

ボリジは副腎に働きかける作用があり、民間薬として強壮、強心、血液浄化などに用いられていました。古代ギリシャ時代には、憂鬱な気持ちを吹き飛ばし勇気を与えてくれる薬として、兵士達の出陣前にはボリジを浮かべたワインを飲んでいたとか。彼らにとって、ボリジは勇気のシンボルだったようですね。

勇気が湧いてくるかは定かではありませんが、憂鬱や悲しい気持ちをやわらげてくれるボリジは、悩み多き現代人の気持ちも鎮めてくれるかもしれません。
このほかボリジには美肌効果もあり、入浴剤にも利用されています。

《 ボリジ 》
学 名 : Borago officinalis
別 名 : ルリジサ
原 産 : 地中海沿岸
科 名 : ムラサキ科
属 名 : ボラゴ属
性 状 : 一・二年草
開花期 : 5~8月
花言葉 : 勇気、憂いを忘れる

ボリジの利用法

ボリジの利用法としてまず思い浮かぶのは、あの可憐な青い花をそのまま砂糖に閉じ込めたクリスタライズド(砂糖菓子)ではないでしょうか。クリスタライズドは作り方も簡単なので、ぜひ一度お試しください。

【クリスタライズドの作り方】
ボリジの花
摘み取った花は、ボウルに水を張って花弁を傷めないように軽く洗う
用意するものは、新鮮なボリジの花とグラニュー糖、そして卵白です。ボリジの花は、摘み取ったらざっと洗って、キッチンペーパーの上などに広げて水気を切ります。次に溶きほぐした卵白を、刷毛や筆を使って花弁の表裏に塗りつけます。

お皿にグラニュー糖を敷き、その上に卵白を塗った花弁を置きます。さらに、花弁全体にまんべんなく付くように、上からグラニュー糖をふりかけます。グラニュー糖をまぶした花はクッキングシートの上に乗せ、そのまま2~3日乾燥させます。

ボリジのクリスタライズド
花にまぶしたグラニュー糖が、クリスタルのようにキラキラ輝く
花がカラカラに乾いたら、出来上がりです。保存は、乾燥剤を入れた密閉ビンなどに入れて冷蔵庫に入れておけば、数ヶ月はもちます。ケーキやアイスといったデザートの飾りつけに使うほか、紅茶に浮かべて楽しむこともできるクリスタライズドは、ボリジだけでなくスミレの花やミントの葉っぱなどでも作れます。

また、摘みたての花を製氷皿に入れてアイスキューブにすると、夏のおもてなしにピッタリです。このほか、キュウリに似た香りのする若葉はサラダや天ぷらで楽しむことが出来ます。葉っぱは、花と一緒にフレッシュハーブティーしてもいいですね。初期の風邪や喉の痛みに良いですよ。

食用にするだけでなく、美しいブルーの花はドライフラワーやポプリにしても素敵です。また、ボリジはベリー類と相性の良いことでも知られていますので、コンパニオンプランツとして、菜園に取り入れてみるのも良いですね。

ボリジを種から育てる

ボリジの種
ボリジの種は蒔きやすい大きさ。こぼれ種でも芽を出します
ボリジは、種からでも育てやすいハーブです。秋まきにすると丈夫な株に育ち、来年初夏にはたくさんの花を咲かせてくれますよ。ボリジの発芽適温は15~20度くらいなので、種まきの適期は秋まきで9月中旬~10月頃、春まきで4~5月頃になります。

種は直まき、ポットまきとも可能です。ポリポットにまく場合は、種まき用土を入れたポットに、種を2~3粒点まきにして薄く覆土をします。発芽後は良い苗を1本選んで、ほかは間引きをします。本葉が4~5枚になったら、根を切らないよう注意しながら定植しましょう。

直まきの場合は、日当たりと水はけの良い場所を選び、20~30センチほど間隔をあけて2~3粒くらいずつ点まきにして、薄く覆土をします。ボリジは大株になるので、発芽後は順次間引きをして株と株の間に充分な間隔を取れるようにします。
ボリジは比較的耐寒性があるので、マルチングなどの霜よけを施せば戸外でも越冬できます。以降の育て方は、「苗から育てる」方法に準じます。

ボリジを苗から育てる

ボリジ
大株に育ったボリジ。次々と花を咲かせて庭に彩りを添えてくれる
種から育てるのは、ちょっと自信がない…という方は、苗からはじめてみましょう。苗を購入するときは、ヒョロヒョロよりズングリしっかりとした株を選びましょう。苗は日当たり、水はけの良い場所に植え付けます。プランター植えにする場合は、ハーブ用土など水はけの良い土を使いましょう。

水やりは鉢土が乾いてから、たっぷりと与えます。庭植えの場合は、特に水やりの必要はありません。肥料は植え付け前に土に緩効性の肥料を混ぜ込むのと、花茎が伸びてくる頃に固形肥料を与える程度であまり必要ありません。

ボリジの苗
いつの間にかこぼれ種から芽を出したボリジ。ちゃんと独特のゴワゴワした毛がある
性質は強健ですが、梅雨から夏の高温多湿には弱いので、枝や葉を間引いて風通しを良くしてあげます。多くのハーブがそうであるように、ボリジも真夏の炎天下では株が弱ってしまいます。鉢植えは半日陰に移動させる、庭植えには遮光ネットを掛けてあげるなどの対処をしてあげると長く楽しむことができます。また草丈が高くなると、風で茎が折れてしまうこともあるので、適宜支柱を立ててあげると良いでしょう。

収穫は随時できますが、手で折り取ったりすると切り口から腐りやすいので、清潔なハサミを使って収穫しましょう。アブラムシがつくことがありますが、お料理に使う場合は農薬は控えたいものです。牛乳スプレーなどの自然農薬<退治しましょう。

ボリジは一度植え付けると、こぼれ種で芽を出してくれるのも嬉しいところです。丈夫で育てやすいハーブですから、あなたのお庭でもぜひ育ててみてください。

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