『ピンポーン』。「お宅の子どもさんたちが、ボールをうちの塀に向って投げているので、やめさせてください!」
『ピンポーン』。「お宅の木がこちらの敷地内に伸びてきているので、切ってください!」
「とにかくよくチャイムがなる地域なんです。しかも苦情のオンパレード。チャイムが鳴ると今度はなに?と『ドキッ』とします」。
近隣関係に気を遣うのはダンゼン戸建て
密接する集合住宅の窮屈さに嫌気がさして購入した戸建て。確かに騒音に関する苦情は減ったSさんですが、それに代って苦情のタネとなっているのが道路。ほとんどの苦情は家に面しているわずか数メートルの道路に関することばかり。「道路を汚している」、「道路で騒いでいる」、「道路をふさいでいる」……。「集合住宅ではすべて管理人さんまかせなので、楽をしていたんだなあと感じますね」とSさん。「集合住宅は、隣りと壁1つしかさえぎるものはないのですが、プライバシーは保たれていた感じがします。きっと、物理的に(部屋と部屋が)ひっつきすぎているから精神的には離れたいと思うのかも。これとは逆に戸建ての場合は、物理的に(家と家が)離れているので、気持ちは寄り添っていたい、と感じているのかもしれませんね。」