重要事項説明・契約
契約時にわからないことや納得できないことははっきりと伝えて。あとで「知らなかった!」は通じません
今後の生活にかかわる大事なことですから、少しでもわからないことや疑問に思ったことがあったら、遠慮せずにその場で必ず確認するようにしてください。できれば重要事項説明書と契約書は、事前にコピーをもらってよく読み、疑問や質問をまとめておくと安心です。ご両親など信頼のおける人に読んでもらって、おかしなところがないか確認してもらってもいいでしょう。
■持っていくもの
契約当日には上記書類の他に、以下のようなものが必要になります。ただし、物件や不動産会社によっては必要ないものや他に必要となるものもありますので、よく確認をしてください。
・必要書類(前ページで解説)
・印鑑(契約に使用するもの)
・身分証明書(運転免許証・パスポートなど)
・銀行口座預金通帳と届出印(自動引き落としの場合)
・お金もしくは支払を証明するもの(敷金・礼金・仲介手数料・前家賃・火災保険料など。事前に振込をした場合はその明細など)
■重要事項説明の注意点
賃貸契約を結ぶにあたり、取引を行う不動産会社の宅地建物取引主任者が、物件の構造や設備、禁止事項等について説明することが義務づけられています。
通常、不動産会社の人が一気に読み上げることになります。わかりにくい言葉も多かったり、途中で遮りにくかったりと、その場の雰囲気でサインをしてしまうことが多いようですが、それは絶対にダメ。内容をよく把握してから署名・捺印しましょう。特に注意しておきたいポイントは以下の通りです。あとで「知らなかった!」というのは通用しません。トラブルとならないためにも、契約の段階で疑問や不安は取り除いておきましょう。
・家賃・管理費(共益費)・支払方法 … 家賃、管理費の額を最終的に確認しましょう。振込等で手数料がかかる場合はどちらが負担するのかといったこともはっきりさせておくと安心です。
・更新条件 … 更新期間、更新料、家賃の値上げの有無を確認しましょう。2年おき、更新料は家賃1ヶ月分というのが一般的。
・契約の解除 … 契約条件に違反した場合、家賃を滞納した場合など、契約が解除される条件について確認しましょう。
・解約手続 … 退去するときにはどのくらい前に届け出なければならないのか、また月の途中で退去する場合の賃料の支払方法を確認しておきましょう。
・敷金精算の条件 … 退去のとき、最もトラブルとなるのが敷金の精算。入居者には原状回復義務(借りたときの状態にして明け渡す)がありますが、この基準が不動産会社や大家さんによって曖昧なため、トラブルが起こりやすいです。契約の段階で、どの範囲までどちらが負担するのかをできるだけ具体的に決めておきましょう。
・禁止事項・注意事項 … 契約者以外の人が住む、ペットを飼う、石油ストーブを使う、楽器を使うなど、物件によって禁止されていることがあります。また、長期に部屋を空けるときは大家さんに連絡するといった注意事項もあります。
参考記事:
敷金トラブルを未然に防ぐ契約時の注意点
敷金を取り戻すための注意点 入居前編
次のページでは、引渡の手順を紹介しています。引越前に済ませておきたいこともまとめました>>次のページへ