賃貸広告:情報の読み取り方と注意点
不動産会社によって形式は多少異なりますが、多くの賃貸広告にはおおよそ以下のような情報が掲載されています。賃貸広告にはどんな情報が書かれているのか確認してみましょう
物件種別には、マンション・アパート・コーポ・ハイツなど様々な呼び方がありますが、「こういった建物がアパートである」といった明確な規定は存在しません。一般的に、鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリート造がマンションと呼ばれ、木造や軽量鉄骨造がアパートと呼ばれています。また、コーポ・ハイツは、比較的新しいアパートを呼ぶことが多いようです。ただし、これらは建物の構造や設備を指すのではないので、呼び方に左右されるのではなく、実際に現地を下見して判断しましょう。(参考記事:明確な規定はない?アパートとマンションの違い)
2. 物件名・所在地
所在地がわかると、地図などで周辺の様子をより詳しく確認できます。Googleマップのストリートビューを利用すると、周辺のお店や施設、雰囲気などを下調べすることもできます。
3. 最寄駅・駅からの距離
「駅から徒歩○分」という表記は、一般的に80mを1分として計算されています。この広告でいえば、「徒歩10分」という記載があるので、駅から物件までの距離は800mということになります。 ただし、歩く速度は人によって異なるのはもちろんのこと、信号や踏切、歩道橋での階段の昇り降りなどは含まれておらず、地図上の実測のみで計算されているので多少の誤差があると考えておいた方がいいでしょう。(参考記事:徒歩時間の表記「80m=1分」は本当?)
4. 賃貸条件
賃料および敷金・礼金・仲介手数料、また契約期間や更新料など、部屋を借りるためのお金や期間に関する条件が書かれています。この例では契約更新に関する記載がありませんが、「契約は何年ごとなのか」「更新料にはいくら必要なのか」といったことも事前に知っておきたい情報です。また、同じ建物内で複数の部屋が空いている場合は、各部屋ごとの賃料が記載されていることもあります。(参考記事:忘れちゃいけない『賃貸に必要なお金』一覧 ・ タダにできる?仲介手数料って何?)
5. 間取り・広さ
間取りのKはキッチン、DKはダイニングキッチン、LDKはリビングダイニングキッチンを示しますが、明確な基準は定められていません。一般的にLDKは10畳以上、DKは6畳以上、それ以下がKとされているようですが、不動産会社の判断でかなり異なるようです。
広さは、占有面積を示しています。専有面積とは借主が個人的に使用できる部分のことで、バルコニーや専用庭を除いた居室・キッチン・バス・トイレ・玄関などの床面積を示します。 なお、ロフトも専有面積には含まれないため、ロフトがある場合は広告の記載よりも床を広く使えることになります。(参考記事:畳の大きさの違いは、部屋の広さを変えてしまう! ・ 専有面積ってどの部分?)
6. 間取図
間取図については、次のページで詳しく解説します。
7. 周辺図
最寄駅から物件までの道順が示されています。公共施設、商店街、スーパー、コンビニなど、生活に必要な施設が書かれていることもあります。
8. おすすめポイント
賃貸広告によっては、その物件のおすすめポイントが目につきやすく記載されていることもあります。逆に記載されていなくても必要な条件を満たしていることもあるので、不動産会社に聞いたり、下見の際によく確認してみましょう。
9. 物件概要
建物の構造については、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)・鉄筋コンクリート造(RC造)・鉄骨造(S造)・木造などがあり、建物の構造の違いによって、遮音性・耐火性・耐震性・熱効率などが変わってきます。当然、構造がしっかりしたものになればなるほど、家賃も高くなってきます。
設備・条件については、細かいことまでは記載されていないこともあるので、不動産会社に確認してみましょう。例えば「ペット可」の記載があっても大型動物や爬虫類などは認めないといった場合もあります。(参考記事:騒音トラブル、入居前・入居後の対処法 ・ 騒音トラブルを避けるためには?)
10. 問い合わせ先・不動産会社の情報
不動産会社の住所や連絡先だけでなく、取引形態や業者免許番号など、その不動産会社の信頼性を図れる情報もあります。不動産会社の見分け方については、「不動産会社と上手に付き合おう」をご覧ください。
次のページでは、間取図からの情報の読み取り方を具体的に紹介していきます>>次のページへ