ひとり暮らしを始める際の親との関係について、実際にひとり暮らしをする方々にインタビューしたガイド記事「ひとり暮らし、親にどう伝えた?」に対して、こんなご意見をいただきました。 「今回の特集は『初心に返ってみよ!』と言われているみたいで考えさせられました。また違う企画をされると思いますが、今度は一人暮らしによって生活や考え方がどういうふうに変わったかを特集していただけると嬉しいです」 「家事を全て自分でやらなくてはならない」「部屋に帰ってきても話す相手がいない」「外食ばかり続いている」… ひとり暮らしを始めると、その程度の差こそあれ、誰もが何かしらの変化を感じるのではないでしょうか。 そこで今回は、ひとり暮らしを始めてからの生活や考え方の変化について3人の方々にインタビュー。リアルなひとり暮らしをお届けします。 | |||||
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― ひとり暮らしは楽しいですか? 楽しいというよりも、気楽という感じですね。実家に戻りたいとは思わないけれど、特別に何かをしているわけではないので、ひとり暮らしを楽しんでいるというレベルには達していない気がしています。 ― ひとり暮らしをする前のイメージと現実は違いましたか? 違いますね。部屋を自分の好みにしたり、料理をしたり…、ひとり暮らしって自分の城を持つというというイメージだったので、もっと自分らしくいろいろなことに凝るかなと思っていました。 でも、元々ずぼらな人間なので、ひとり暮らしになったって、そういう根本的な性格は結局変わらないんですね(笑)。掃除、洗濯は最低限しますけれども、料理は全然していません。お弁当や冷凍食品、インスタント食品ばかり食べています。まぁ、これは予想通りかな。 ― ひとり暮らしを始めて、大きな変化がありましたか? うーん、あんまり…ないんですよね。ひとり暮らしをしたら、意識や生活や何かがもっとすごく変わると思っていたんですけど、ただ場所が変わっただけというか。そのことに自分でもビックリしたし、同時にガッカリもしました。会社の寮なので周囲に同僚がいて安心感もあるし、給料に占める家賃の割合も少なくてすんでいるし、実家にもわりと頻繁に帰っているので、完全なるひとり暮らしとは言い切れないのも大きいかもしれませんね。 ― 家族に対して気持ちの変化はありましたか? 改めて感謝ですね。実家の近くで習い事をしているので、月に3、4回は帰っていますが、それがちょうどいい距離感で、今は有り難さを素直に感じられます。実家にいた頃は、忙しくて疲れていたりすると親によく八つ当たりをしてしまったりしていたんですけどね。 両親の態度も特別に変わったわけではないんですが、ちょっぴり甘くなったかな。帰ったときは「何が食べたい?」と私の好きなものを用意してくれたり、「ちゃんと食べているの?」と気にかけてくれたり。私はすごく感謝をしているんですが、逆に両親にはまだまだ心配ばかりかけているような気がします。 ― ひとり暮らしをして結婚観は変わりましたか? 以前は結婚願望というものは全然なかったんですけれど、最近「結婚もいいのかなぁ」とちらっと思うことが出てきました。でも、その一方で「一人も気楽でいいなぁ」とも思うんですよね。 今はすぐに実家に帰れるから安心しているのかもしれないけれど、その先の将来、「本当に一人ぼっちということになったらどうなるんだろう。年取ったときに一人は寂しいんじゃないか」という漠然とした孤独感はありますね。ただ、たった今現在はやっぱり一人の気楽さを満喫したいという気持ちの方が強いかな。 ― ひとり暮らしをしてよかったと思うことはありますか? 会社の人との交流が増えたことですね。以前は会社の中だけだから挨拶をする以上の付き合いはほとんどありませんでしたが、今は寮の仲間と一緒に遊ぶことも時々あります。近所の祭りに出かけたり、同じ階に住む人で飲み会を開いたり。女性ばかりですが、年齢も新人さんから30歳まで幅広くて面白いですよ。 寮に入ってから、会社での昼休みに生活や食事、健康に関する話題で盛り上がるようにもなりました。寮に住む人が多くて、共通の話題だから入りやすいんでしょうね。賞味期限のことや今安い食材とか…、家庭を持っている先輩に冷凍の方法や食材の使い方といったアドバイスをもらうこともありますよ。 | |||||
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(32歳会社員の場合) | |||||
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