誰の喪のための欠礼状なのかを詳しく書くことがポイント
<目次>
では、さっそく始めましょう!
喪中はがきとは
新年のご挨拶を代わりに寒中見舞いで出すこともありです。
「喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます」
出す時期は、相手が年賀状を書き始める12月上旬までに届けるようにします。そうなると、11月中には準備しなければならないので、お早めに!
■喪中はがきにその他の近況報告など書かない
年賀状を欠礼することをお知らせする挨拶ですので、近況報告(特にお祝い事など)は書かないのが基本。生活の様子などを知らせたい場合は、お正月を過ぎた1月5日から2月3日ごろまでに出す寒中見舞いを(喪中の時の年賀状代わりとして)出すとよいでしょう。
いつまでが喪中期間?
喪中期間は「忌」「服」に分かれているのをご存知ですか?大辞泉では、「忌」とは、近親者がしばらくの間、心身を清浄に保ち、けがれを避けて家に慎みこもること。わかりやすく例えると、日頃の生活を地味に過ごすというイメージ。「忌中」です。そして「服」は、喪服で慎む期間を表しています。「喪中」はこれを意味します。
昔はこの期間、外出することも人に会うことも許されないきまりでしたが、現在はここまではしませんし、反対にかなり簡略化されています。だいたいこの忙しい現代には不可能で通用しません。一等親の身内が亡くなられた場合でも、7日~10日ほどしか(諸事情によりますが)仕事を休めないのが現状ですから。
ちなみに明治7年に出された太政官布告(「忌服令」昭和22年に廃止されています)では、両親の場合13ヶ月ですが、明治42年皇室服喪令では1年となっています。どちらが正しいということはありませんが、今はこうした法令は全て撤廃され、はっきりとした忌服期間がきまっているわけではありません。一般的に両親の場合は、一周忌までを喪中としています。
現在は、悲しみの程度によりますが、心が落ち着いた49日の忌明けまでが、服喪期間という考え方もあります。
ガイドが提案する喪中の範囲
どこまでを喪中の範囲にするかは、身内以外はケースバイケースで考えてください。
■ほとんどの人は喪中とする
父母子供
兄弟・姉妹
義父(夫や妻の父)
義母(夫や妻の母)
※同居はしていないけれど、義理母が亡くなったケース
配偶者の両親の場合は当然喪中。しかし夫婦年賀状を別々に出されていたのならば、会社関係や友人関係は出されても差し障りはありません。ガイドはこの場合、悲しみを分かち合うためにもお互いに喪中ハガキの方を出されることを願いたいです。
■喪中にする人と、しない人がいる
父方の祖父
父方の祖母
母方の祖父
母方の祖母
義兄弟(夫や妻の兄弟)
義姉妹(夫や妻の姉妹)
※遠方に住む妻の祖母が亡くなった場合、妻の友人知人は喪中ハガキを、夫側は年賀状を出すケース
故人と同居されていない、それも外孫になるので、欠礼としない方が多いようです。故人への思いいれもあり、お気持ち次第です。悲しみが深く、新年のお祝いする気持ちがなれないなら欠礼でOK。その場合夫の方は年賀状を出しても大丈夫。夫婦連名で出だす場合は、よく話し合うことです。
■ほとんどの人は喪中にしない
父方の祖祖父
父方の祖祖母
母方の祖祖父
母方の祖祖母
伯父(両親の兄・両親の姉の夫)
叔父(両親の弟・両親の妹の夫)
伯母(両親の姉・両親の兄の妻)
叔母(両親の妹・両親の弟の妻)
従兄弟(父母の兄弟の子供)
※ここが一番みなさん悩むケース。まず同居か別居、お付き合いの深さ、故人への思い入れ、親交の度合いなどの基準で最終的にはあなたが決めてください。
喪中はがきは誰に送るべきか? プライベートとビジネスは分ける!
一般的に、毎年年賀状をやり取りされている方全員に、喪中はがきを送られている場合が多いようです。当然仕事上でお付き合いされている方など、故人とのかかわりがない方へも出していることになります。プライベートとビジネス上では分けるべきだとガイドは考えています。少なくとも故人を知っている方、家族でお付き合いをしていた方だけに出すのが正解。また、身内(親、兄弟姉妹、日々交流がある親戚など)には喪中はがきは出ス必要はないでしょう。なぜなら身内ですから、当然不幸があったことはお互いわかっていることです。出すか出さないかの判断は、ケースバイケースで決めてくださいね。
テンプレートで喪中はがきの書き方のマナーとポイントを理解!
画像提供「タカ印」 |
<裏面>
1) 「年賀」は使用しません。「年始」「年頭」「新年」とします。
2) 誰がいつ亡くなったのかを明記します。
3) 年賀欠礼の範囲は、配偶者、きょうだい、直系の血族、配偶者の両親、祖父母がなくなった場合です。また、受け取る側の立場に立って、文中には故人との続柄を書き入れる事が大事です。
(例)
喪中につき年末年始のご挨拶ご遠慮申し上げます
○○月に ○ ○○○が○○才にて永眠いたしました
ここに本年中に賜りましたご厚情を深謝致しますと共に
明年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます
○○年十二月
A)住所は宛名よりも小さめに。住所が2行になる場合は、地名と番地を分けないように注意。
B)宛名はハガキの中央に、住所よりも少し下げ、大き目の字でバランスよく。
C)相手の住所よりも小さめの字で、切手よりも2、3センチ下ぐらいから書き始めること。
■喪中はがきを自作する
最近はパソコンとプリンターがあれば、ご自分で作成される方も多いです。基本的にご説明した形式でプリントされても問題ありません。ただし注意が必要!
・印刷の濃度を薄くしなければならない? というご質問もありますが、特に薄くしなくても問題なし。フォントは黒でOKです。
・官製はがきでも問題なし!
私製ハガキに印刷して、喪中用の切手を貼って使用しますが、官製はがきの「胡蝶蘭」は落ち着いたデザインですので、喪中欠礼はがきにも利用できそうです。
・フォントに注意!
特に注意が必要な事は使用するフォント。凝った書体のものや特殊なフォントでは喪中ハガキには向きませんので注意しましょう。一般的に明朝体とゴシック体が日本語の二大活字書体ですが、ちょっと崩した行書体あり、丁寧な感じの楷書体など読みやすいかもしれませんね。