小動物/その他のペットの飼い方

もっと動物病院に相談・質問しよう! 病気についての疑問を解決

飼育相談を受けていると、動物病院から帰る前に先生に質問して欲しかったなぁ、と思う質問を受けることが多々あります。でも、病気に関する質問は、診てもらっている動物病院にする方がいいのです。気になることは動物病院に相談・質問してみましょう。

執筆者:村田 亜衣

動物病院に相談……病気に関することは質問しておこう

動物病院に相談

動物病院に相談

飼育相談を受けていると、動物病院から帰る前に先生に質問して欲しかったなぁー、と思う質問を受けることが多々あります。ペットが病気のときには余裕が無くなるものだと思いますので、家に帰って落ち着いてから質問が浮かぶのはしょうがないものでしょう。でも、病気に関する質問は、診てもらっている動物病院にする方がいいのです。
 
<目次>
 

動物病院に聞いて欲しいこと

ペットが病気のときには、どんなに自分に余裕が無くなっていても、必ず動物病院で聞いておかなければいけないことというのがあります。その病気の原因や今後あらわれる可能性のある症状、治療法、自宅で気をつけることなどは必ず聞いてください。病気が重い場合などには先生が説明してくださっても聞き逃してしまうこともありますから、「何度も聞くのは失礼」だなんて思わずに、理解できるまで聞いてください。

お薬をもらった場合には、そのお薬が何のお薬なのかも聞いておきましょう。先日、友人と話をしていて、まさに友人がそういった相談を受けていたのですが、薬に関しては治療してくださっている獣医さんに聞かないとわからないことがあります。

「抗生物質」という薬名をよく聞きますが、これは総称であり、抗生物質には何種類ものお薬があります。何種類もの中からあなたのペットに処方した薬を選んだ理由には、ペットの病状や過去の病歴、健康状態、薬の強さ(ペットへの影響)など、さまざまな理由が考えられます。治療してくださっている獣医さんに質問すれば、その薬を選んだ理由も教えてもらえるのですが、あなたのペットの状態を知らない第3者や市販の薬に関する本では、なぜその薬を選んだのかまではわかりません。

自分で調べるのは大切なことです。でも、自分で調べるだけではわからないことってありますので、病気や治療に関することは、どんなことでもかかりつけの動物病院で聞くようにしましょう。
 

電話でも聞けること

動物病院から自宅に帰ったあとで質問が浮かぶと、「今から聞くのは申し訳ない」とでも思うのか、動物病院に質問しない方がいます。でも、あとからでも質問はしていいんですよ。

私自身も経験がありますが、病気についてなどしっかり聞いて帰ってきたつもりだったのに、家に戻ってから浮かぶ質問ってあるものです(私は、家に戻ってから部屋を暖めた方がいいのかどうかわからず、電話で質問したこととかあります)。これって、それだけペットのために自分ができることを考えている証拠でもありますから、「申し訳ない」なんて思わずに動物病院に電話して聞いてください。質問せずに間違ったことをしてしまうより、多少恥ずかしくても質問する方があなたとペットのためです。
 

しつけについては聞けないこともある

犬の飼い主さんの中には、動物病院でしつけについての質問をしている方もいると思います。動物病院によっては積極的にしつけ指導を行っている場合もありますので、これを利用しない手はないでしょう。

小さなペットについては、しつけ指導までしてくださる動物病院は稀です。ですが、獣医さんが同じ種類のペットを飼っている場合などには、相談するとアドバイスをいただけることがありますので、気になることがあるならば聞いてみましょう。
 

考えすぎずに質問しよう!

「もっと動物病院に質問していいんですよ」と言うと、「そう言われても何を質問したらいいのかわからない」と答えられる方がたまにいます。でも、私に質問できるのですから、動物病院にだって同じことを聞くことはできるんです。

たぶんですけれど、「先生」と呼ばれる方に質問するときに身構えてしまう人って多いのではないでしょうか。「こんなこと聞いたら何も知らないと思われるんじゃないかしら」とか「こんなこと気になるなんておかしいと思われるんじゃないかしら」などと余計なことを考えてしまって、質問をためらってしまう人。そういう人だからきっと、私のような「同じ飼い主」に対しては質問をできるのではないかと思えるのです。

もしかしたら、獣医さんが「くだらないことを聞いたら許さん!」という雰囲気を漂わせているのかもしれません。でも、そういう獣医さんは少ないと思いますので、大部分は飼い主さんが気を使いすぎているのだと思います。相手を気遣うのは大切なことですが、そのためにペットの治療を長引かせてしまうことがあってはいけません。

「質問したら悪いかも」と思われる方は、こんな風に考えてみてください。『日々、何匹もの患者の治療に追われて忙しい獣医さんは、飼い主さんの気持ちを聞く機会はあまりないはずです。獣医さんにとって当たり前の理屈が、飼い主にとっては初めて聞くことだというのも忘れてしまうことだってあるはずです。そんな先生に、飼い主はどういうことが気になって、どんなことがわからないでいるのか、忘れないでいてもらうために私の質問は役立っている。私は、自分だけが疑問を解決するのではなく、先生のためにもなる質問をしている。』こんな風に考えると、質問はしやすくなるのではないかと思います。
 

動物病院で働く方へ

いろんなことを知っている飼い主さんもいますが、よく知らない飼い主さんや、知らないのに知ったかぶりをしてしまう飼い主さんもいます。動物病院に対して嘘をつく飼い主さんもいるでしょうし、モンスターペアレントばりに攻撃してくる飼い主さんもいるでしょう。

さまざまな飼い主さんに対応するのはすごく大変で難しいことだと思います。でもどうか、診察の際には、私たち飼い主の素朴な疑問に耳を貸してください。真剣な顔して無知丸出しの質問をすることもあると思います。理解するのに時間が必要で、診察時間を長引かせてしまうこともあると思います。

でも、ペットの病気を治したい、ペットにとって最適な決断をしたいと私たち飼い主は思っています。そのために、正しい情報が欲しいと思っていますし、小さな疑問も解決したいと思っています。ときには先生方を疲れさせてしまうこともあるかと思いますが、私たちの疑問を解決させてください。先生方にいろいろ教えてもらうことで、私たちはペットの健康をより守れるようになれるのです。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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