ペットロスが辛い……でもペットがくれるのは悲しみだけですか?
ペットと過ごした楽しい時間はかけがえのないもの
ペットを亡くす悲しみを知っている人は、ペットと暮らす楽しみや喜びも知っているはずです。亡くしたばかりのときは悲しい気持ちばかりで思い出せないかもしれませんけれど、ペットと暮らした日々すべてが悲しみだけだったはずはありません。
ペットといっしょに暮らした日々にあなたが経験した楽しい時間や嬉しかったことを思い出してください。ペットがいたから得られた幸せを思い出してください。たくさん楽しい時間を過ごし、幸せな出来事を経験してきたから、ペットが亡くなって悲しいのではないでしょうか。ペットは悲しみよりも多くの幸せをあなたに与え、ペットもあなたといっしょに楽しい時間を過ごしていたはずです。
ペットロスやペットの死を恐れてばかりでは何もできません
怖がらないで、一歩前に進んでみましょう
あなたの付き合っている人が、「あなたを好きだけれど、別れが辛いからあなたとは結婚しない」と言ったとしたら、あなたはどう感じますか? なぜそんな先のことを不安に感じるのかと、疑問に思うのではないでしょうか。もしあなただったらどうでしょう。何年後かの別れを危惧し、結婚することや誰かを愛すること、親友を持つことをあきらめますか?
日本人は、悪い事態を想定し、したいことややりたいことを自分で制限してしまう人が多いといいます。「通じなかったらどうしよう」と考えてしまい、学校でちゃんと教わっているのに英語をしゃべらない人が多いのも、自分で悪い事態を想定し、自分を制限しているからなのかもしれません。
でも、それでは、つまらない人生になってしまうかもしれません。悪い事態を考えないようにすることを勧めているのではありません。ただ、悪い事態をおそれ、したいことややりたいことを制限しないでください。おそれてばかりでは、あなたができること、あなたのすべきことまでできなくなってしまいます。
ほとんどすべてのペットは、あなたより先に死にます。だからこそ、いっしょに暮らしている間は、できる限りのことをし、かけられる愛情をすべてそそぐのだと思います。おそれるばかりではなく、悪い事態にならないように努力する勇気も持ってください。
ペットから学んだことを活かしてください
愛するペットの死を乗り越えて学ぶことも
でも、あなたは亡くなったペットから多くのことを教えられているはずです。その子が亡くなる原因となった病気についても、たくさんの知識を得ているはずです。亡くなった子に教えられたことを活かせば、新しい子が病気にならないように予防することも、病気を早期発見することもできると思います。
最初に飼った子よりも2匹目の子、3匹目の子とあなたの飼育経験が増えるに従い、それまでに飼った子たちから教わったことが増え、あなたのペットを飼う技術は磨かれていきます。病気になったときの苦しみを考えるのではなく、病気にならないように飼うことを考えてください。亡くなった子が教えてくれたことを活かしてください。
ペットは私たちより寿命が短い
ペットは私達より先に亡くなります。これは飼い主にとっては辛く悲しいことだけれど、ペットより先に飼い主が死んでしまったら、ペットは飼い主以上に悲しみ、苦しむことでしょう。人間の子供は、いつか親から独立します。でも、ペットは飼い主から独立することはありません。ペットは、一生、飼い主に守ってもらう必要があります。常にあなたの子供であり、あなたの保護を必要とする相手なんです。ですから、私達の方が長生きでいいんです。
ペットを飼うということは、ペットの最後を看取ることでもあります。寿命の長さの違いを悔やんだりはしないでください。限られた時間だからこそ、その時間を有意義に使い、あなたもペットもより幸せな時間を過ごせるようにしてください。
亡くなったペットがあなたにくれたものを忘れずに
ペットを亡くしたあと、あなたは悲しみに襲われるでしょう。でも、考えてみてください。ペットは悲しみだけでなく、たくさんの楽しい時間や幸せをあなたにくれたはずです。悲しむばかりではなく、ペットに与えられた幸せも思い出してください。誰もがペットを飼えるわけではありません。住宅事情や家族事情などで、飼いたくても飼えないという人が大勢います。あなたは、ペットと暮らすチャンスを得ているのですから、そのチャンスを逃さないでください。
ペットはあなたより先に亡くなります。ペットが死ぬとき、とても悲しく、辛いものです。でも、ペットの死をおそれるばかりではなく、ペットといっしょにいる間に得られる喜びや幸せも考えてください。ペットの死をおそれることができるのですから、ペットとの別れの日を1日でも遅くする努力だってできるはずです。
あなたが亡くしたペットを幸せにできたように、あなたに幸せにして欲しいと思っているペットが、あなたを待っています。悪い事態を想定し、おそれるばかりではなく、あなたがもう1度新しい幸せを共に味わえる相手を迎える勇気を出してください。
「もう1度ペットと暮らしたい」そう思う日がきたら、亡くした子のことばかりを考えたり、悪い事態を想定して自分を制限してしまったりせずに、あなたを待っている子のことや新しく迎える子との暮らしも考えてみてください。そして、勇気を出して、新しい子を迎えてあげてください。
【関連記事】