「ペットの死を受け入れるのが飼い主の最後の仕事」と言った友人がいます。
そうなのかもしれません。
そうじゃないのかもしれません。
私にはわかりません。
私にわかるのは、こんな大変な仕事は他には無いということだけです。
▼まわりは気にしないで
大型鳥類や寿命の長いサルの仲間を除けば、
どんなにいい環境で理想的な食事を与え、病気知らずの健康さんでペットを飼えていても、ペットはあなたより早く亡くなります。
「ペットは人間より寿命が短い」
この簡単なことを理解するのがどれだけ難しいことか。
頭で理解できても感情はそう簡単には理解できません。
わかっているつもりでも、ペットが亡くなると悲しくてどうにもできなくなってしまうものです。
ペットが亡くなって悲しんでいるあなたに信じられない言葉をかけてくる人もいます。
「たかがペットじゃない」
そういう人はペットがいかに大切な家族になるかを知らない人です。
大切な相手を失う悲しみを知らない人です。
そんな無知な人の言葉を気にしてはいけません。
「新しいのを飼えば?」
そういう人はペットに個性があることを理解していない人です。
たとえ同じ種類、同じ毛色の子を飼ったとしてもその子はまったく違う子。
それをわかっていない、ペットをアクセサリーかなにかの物のように考えている人です。
そんなペットへの愛情の薄い人の言葉を気にしてはいけません。
「そんなに悲しむ必要はない」
そういう人は悲しまずにいられない気持ちがわかっていない人です。
たとえ数ヶ月しか一緒に暮らせなかったとしても、
悲しみは付き合いの深さによるものですから、悲しくって当たり前なんです。
愛していた分悲しみは深いもの。
そんな当たり前のことがわかっていない人の言葉を気にしてはいけません。
「いつまでも悲しんでいられない」
そう考えてしまう飼い主さんもいるようですが、これは間違いです。
大好きな子が亡くなったのですから、簡単に悲しみをぬぐえるわけはないんです。
いつもいた子がいなくなった寂しさ、
できることをしなかったんじゃないかと思わずにはいられない後悔、
自分を置いて逝ってしまった怒り、
ペットに対するさまざまな気持ちは簡単には整理できないんです。
無理に元気にふるまうこともできるでしょう。
まわりの人はそんなあなたを見て安心するかもしれません。
でも、自分はどうでしょう?
表に出せない寂しさや悔しさ、後悔でつぶれかけてませんか?
あなたのペットはあなたを苦しめたいと思うでしょうか?
そんなことはありません。
これだけはあなたのペットを見なくても私は断言できます。
ペットは、無理して苦しむあなたを見たいとは思っていないはずです。
自分の気持ちに素直になっていいんですよ。
元気ぶってもだますことができなかったあなたのペットに、
亡くなってまで心配をかける必要はないんですもの。
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