スノーコーンの遺伝子型
さ、じゃこの1から9の遺伝子型がどんな表現型になるか考えてみよう。1.EEMM
これはどうかな?24番の人。
「両方とも優性のホモということは、赤も黒もあるから...茶色でノーマルですか?」
よし、その通りだ。その調子でどんどんいこう!
EEMM | = | ノーマル | = |
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2.EEmm
これを29番。
「EEだから赤はある、でもmmで黒はないから茶色-黒=赤。ということは赤いアメラニ」
正解。良い感じで考えてくれているね。その調子。
EEmm | = | アメラニ | = |
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3.eeMM
はい、5番。
「eeで赤くなくて、MMで黒いから、これはアネリです。」
おっけー。
eeMM | = | アネリ | = |
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4.EEMm
じゃ、10番の人。
「はい。EEで赤、Mmはヘテロだから優性形質で黒。よってノーマル」
正解。
EEMm | = | ノーマル | = |
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5.eeMm
これを15番。
「えーっと...eeMmだから、赤なしでヘテロの黒。アネリかな」
その通りだ。ヘテロは優性形質だからな。
eeMm | = | アネリ | = |
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6.EeMM
はい、20番。
「赤色はヘテロだから赤くて、黒は優性のホモだから黒。ってことはノーマル」
よし。
EeMM | = | ノーマル | = |
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7.Eemm
25番の人。もう答えだけでいいぞ。
「えーっと...アメラニかな」
それでいい。
Eemm | = | アメラニ | = |
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8.EeMm
ダブルへテロってやつだな。じゃ、出席番号1番。
「ノーマルです」
大正解だ!
EeMm | = | ノーマル | = |
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9.eemm
さて、ここで注目してもらいたいのは、これだ。両方とも劣性ホモだな。これは先生が解説しよう。
eeだから赤はない。mmだから黒もないわけだよ。今までになかったパターンだよな。わかりやすいように、コーンの体色は赤色色素と黒色色素からのみなると考えれば、このコーンは体色を作る色素がない、ってことだ。つまり茶色-赤色-黒色=??
6番の人はどう思う?
「色がない、ってことは白ですか?」
そうです、白いコーンスネークになるわけだ。見たことあるよな?
「知ってます~!!スノーですね!」
そういうことだ。白いコーンスネークはスノーコーンだな。あれは、白くなる遺伝子と思っている人もいるかもしれないが、実は2つの色彩変異の組み合わせだったんだ。
eemm | = | スノー | = |
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「じゃ、先生、白いヘビって、みんなこうやって2種類の劣性遺伝子の組み合わせで考えるのですか?」
いや、そうとも限らない。例えば天然記念物にもなっていて「岩国のシロヘビ」で有名な日本のアオダイショウのアルビノは2つの色彩変異というわけじゃないし、よくある神社の白ヘビでもあるテキサスラットスネークのリューシスティックは斑紋がないという変異で、少なくとも組み合わせではなく、一つの遺伝子で考えることができます。一つの遺伝子という言葉はちょっと語弊があるんだがな、本当は。
さ、どうだ?とにかくこれでスノーコーンを見る目も変わったんじゃないか?2つの色彩変異の組み合わせってことなんだから。