飼育記録をつける意味
合理的に考えるとするならば、飼育記録をつけることで、一番いいのは、何事にも「ムダ」を減らすことができることでしょう。例えば、冷凍のマウスは冷凍庫に保管するわけですが、無限にストックしておけるわけではありませんから、注文するときにムダがあってはいけません。その時に給餌量を記録しておけばムダのない注文ができます。
餌のコオロギも、どうしてもストック中に死んでしまうのが無視できませんから、できれば適正な量を適正な間隔で注文して、ストックしておきたいものです。これも給餌量を記録しておけば無駄なくストックして消費できるでしょうから。
また排泄のリズムを把握しておけば、ケージの掃除を前もって予定に入れておくことができるわけです。例えば「あー、今度の月曜日は、うちのヘビが糞をして掃除しなきゃいけないからデートはムリだわ」とか。つまり時間的なムダをなくすことができます。
もちろん、冬眠やペアリングというような一年の大きなイベントも、記録をつけておけば計画的にでき、それはより良い結果につながるでしょうから。
言うまでもなく、病気などの異常の早期発見にもつながります。
というわけで、飼育に限らず、何事も記録をするということはとても大切で役立つことですから、できれば実行そして継続をした方がいいわけです。
そもそも業者登録している場合には記録をつけるのって義務ですし。
さらに、多くの両爬に関しては、それが飼育下であろうとも生態の記録は多くの飼育者に対しての貴重な情報になりますし、場合によっては学術的な価値のある知見になる可能性もあります。そんな意味でも飼育記録をつけることは重要で価値のあることです。
記録する内容
飼育の記録といっても、何も毎日、コト細かに書く必要はないでしょう。いくつかの項目を設定し、それを記録するくらいで十分だと思います。記録すべき項目は飼育している生き物の種類にもよりますが、「給餌の有無」「給餌量」「餌の種類」「脱皮前兆」「脱皮」「排泄」「清掃」「水替え」くらいでしょうか。
繁殖誘発や冬眠、クーリングなどの季節感を出す必要がある場合には「気(水)温」「照明点灯時間」も必要でしょうし、繁殖期なら「ペアリング」「交尾確認」「産卵」「孵化」などの項目も必要になるでしょう。また「飼育開始」「飼育終了」「死亡」なども記録する必要が出てきます。飼育の個体数が少ない場合や種親に対しては「体長」「体重」なども必要になります。
また、その日の観察で何か気になったことがあったらメモっておくのも必要でしょう。