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撮影協力:Herptile Lovers |
サビーンチズガメ
学 名:Graptemys ouachitensis sabinensis 別 名:-英 名:Sabine Map Turtle分 布:アメリカ合衆国南部(テキサス州とルイジアナ州のサビーン川水系)甲 長:最大24cm「ハイイロチズガメ」として流通することがあったフトマユチズガメの亜種です。
チズガメの中で「ハイイロチズガメ」という名前で、比較的安価に国内で流通する種類は、実はミシシッピチズガメやニセチズガメなどの近縁で似ている種類が混じっていることが多く、ハイイロチズガメという種類のカメはいません。ときどき「ハイイロチズガメ」として、その中に混じっていたこともあるフトマユチズガメGraptemys ouachitensisは合衆国南部のミシシッピ川流域に広く分布する基亜種ウォシタチズガメG. o. ouachitensis とサビーン川流域にのみ生息する本亜種サビーンチズガメG. o. sabinensis に分けられています。
他のチズガメのように背甲はオリーブ色から褐色で明色のラインが複雑に走っています。また背甲は高さが比較的あり、ミシシッピチズガメやニセチズガメとの違いであるようです。
頭部には明色で細かいラインが数多く走りますが、目の後ろに大型で円形の明色斑があり目立ちます。基亜種ではこれが長楕円形であることで見分けられます。またミシシッピチズガメはこれが目の後ろから後頭部へ続く太いラインになり、ニセチズガメでは目の後ろでL字型に曲がるラインになっていますので、間違うことはありません。
フトマユチズガメとしての生態は、水草が多く比較的流れがある場所に生息し、日光浴を好みます。雑食性で、他のチズガメと異なり植物食性も比較的強いようです。
オスは生後2-3年で甲長6-7cm、メスは6-7年で甲長15-16cmになると繁殖が可能になり、5-6月に産卵を行います。数回に分けて、28-36×20-29mmの大きさの卵を8-17個産みます。卵から60-75日後に甲長3cm程度の仔ガメが孵化します。TSDが知られており25℃程度の低温ではオス、30℃程度でメスになるそうです。
分布が限られているため、ハイイロチズガメとしても、ほとんど流通したことがないと考えられていて、どちらかというとレアなチズガメと言えるようです。
ハイイロチズガメもずっと昔に飼ってみたことはありましたが、あの頃はなんでもミドリガメみたいに飼えると思って、あっという間に殺してしまったという苦い思い出があります。ま、それ以来チズガメってかなり好きなカメの仲間なんですけど。
ミシシッピアカミミガメと同様に特定外来生物法で「要注意外来生物」として指定されています。
CITES 附属書III掲載種
赤っ恥をかかない程度の知識- サビーン川流域という限られた水系にのみ分布
- 「ハイイロチズガメ」の一つフトマユチズガメの1亜種
- 目の後ろの明色斑が円形
- 比較的植物食性が強い
- チズガメとしてはレアな種類
- CITES III(チズガメ属全種)
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幼体 |
画像をクリックすると拡大画像と詳細が表示されます飼育の基本情報 |
飼育容器 | 大きさによって60~120cmクラスの水槽や衣装ケースなど。 |
温度 | 25℃を下回らない程度に保温。夜間は20~21℃。ホットスポットは30℃ |
照明 | 紫外線入りのバスキングランプが必要 |
ろ過 | できれば、外部式フィルターと上部フィルター |
床材(底砂) | 特に必要なし |
容器内レイアウト | 幼体時は背甲の高さの2倍以内の水深、成体時は20~30cm程度の水深の水場と完全に乾燥した陸地 |
餌 | 配合飼料でも良いが、植物質も与えると良い |
基本的な世話 | いわゆる水生ガメの飼育法であるが、特に比較的丈夫で飼育しやすい他の種との協調性もいいなど※「飼育の基本情報」は「ミズガメ大百科(マリン企画)」「爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。 |
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