クモヤモリの基本情報
画像提供:ペポニ
学 名:Agamura persica別 名:モトイクモヤモリ英 名:Persian Spider Gecko分 布:イラン、パキスタン、アフガニスタン全 長:16-18cm前後
非常に細長い四肢が特徴で、奇妙な形態の有名なヤモリです。
本種が属するクモヤモリ属Agamura はイランとパキスタンに以下の3種が知られていますが、ちょっと情報が得られませんでした。
- Agamura femoralis
- A. misonnei
- A. persica
- Agamura persica persica・・・基亜種。分布域の東部
- A. p. cruralis・・・分布域の西部
全身が灰白色で、暗色のバンドがあります。四肢は細長く、指の先に指下薄板はないため、垂直な面等を上ることはできないようです。
乾燥した岩場や荒れ地などに生息し、日中の温度が高いときは巣穴の中に隠れ、日没直後あたりから積極的に動き出すようですが、飼育下では温度がそこまで高くならないためか日中でも活動しているようです。
細長い四肢を使って体を持ち上げる有名なポーズで動き回り、名前のように地表性のクモを思わせるような動きで素早く走り回って昆虫類などを食べています。
生後2年ほどで性成熟に至り、通常は2個の卵を産み2ヶ月ほどで孵化に至ります。
海外では、その独特の形態から非常に人気が高いのですが、日本では流通量があまり多くないからか、特別に人気がある種ではありません。
生息地域の政情不安のため、コンスタントな入荷がある種類ではないのですが、ときどきまとまって流通することがあるようです。
実物を見ると、意外に大きく感じ手足の長さも相まってかなりの存在感を感じることができるヤモリです。日本でも、誰かがこういうのをコンスタントに殖やし続けてくれているとおもしろいんですが、意外にもあまり見かけないのが残念なところです。一般の方からはよく問い合わせがあるんですけどね...
赤っ恥をかかない程度の知識
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クモヤモリの飼育方法
飼育容器床面積の広いプラケース。通気性は確保する
温度
フィルムヒーターでケース下から保温する。低温部と高温部ができるようにする。ホットスポットを作り昼間は35℃程度になるようにする
照明
爬虫類用の紫外線入り蛍光灯を点けた方がいい。また昼間はホットスポット用のライトを点ける方がいい
床材
目の細かい砂を浅く(5cm程度)敷く
容器内レイアウト
個体数以上の数のシェルターが必須。水入れは常設しなくてもよい
餌
コオロギやミールワームなどの昆虫。カルシウム剤などの添加は必須
基本的な世話
いわゆる乾燥系地表性ヤモリの飼育方法
- シェルターを二つ用意して、一つには一日一回霧吹きをするなどウェットシェルターにする
- カルシウム不足にならないようにする
- 壁を登ることができるので、フタがあった方がいい
- など
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