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ソバージュネコメガエルの基本情報と飼育方法……飼育容器や床材は?

今回は、ソバージュネコメガエルの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。ソバージュネコメガエルは、南米の中南部のグランチャコに生息する樹上性のちょっと変わったカエルです。ほとんど跳ねるような動きはせず、ゆっくりと木の枝を歩いて移動するような行動をします。

執筆者:星野 一三雄

ソバージュネコメガエルの基本情報

ソバージュネコメガエルの基本情報と飼育方法

画像提供:aLive

ソバージュネコメガエル
学 名Phyllomedusa sauvagii別 名:ワキシーモンキーフロッグ英 名:Waxy Monkey Leaf Frog分 布:ボリビア東部、パラグアイ北部、ブラジル中西部、アルゼンチン北部全長:60-80mm

南米の中南部のグランチャコに生息する樹上性のちょっと変わったカエルです。

四肢はやや細長く、胴体はやや太い体型で、指先に吸盤は発達していません。体色は黄緑色ですが、下唇から体側に白いラインが走ります。腹部も黄緑色ですが、白い斑紋が不規則に散在しています。

標高1500m以上のグランチャコ平原の、特に乾燥した地域に生息し、川や池の近くの林の樹上で生活しています。

ほとんど跳ねるような動きはせず、ゆっくりと木の枝を歩いて移動するような行動をします。乾燥した環境に適応したさまざまな生態が知られており、英名の由来にもなっているように、体表からの水分の損失を防ぐように油状の分泌物を、四肢を使って全身に塗りつけます。また尿も水分の少ない固体状の尿酸にして排泄します。

ほぼ完全な夜行性で、夜間に昆虫などを食っています。

雨季に水場の上を覆うような木の枝の葉を折って、その中に小さな卵塊を産んで繁殖をします。

やや乾燥した環境を好み、動きも独特であるため、非常に人気がある種類です。一時期、大量に流通したのですが、保護が厳しくなったようで現在は、流通する機会が減ってしまいました。ただし飼育も容易で、海外では盛んに繁殖されているようなので、CBも流通するようになりました。

特に、昼間に寝ているときの薄目を開けている姿は、地球外生命体を彷彿させる気味の悪さで、第一印象はかなり悪いカエルです。夜間は目もぱっちりしていてなかなかかわいいんですが...

日本でも、飼育している方は多いでしょうから、ガンガン繁殖させていただきたいものです。

赤っ恥をかかない程度の知識
  • 南米のカエル
  • 乾燥に適応した生態
  • 樹上性
  • 乾燥から身を守るため油状物質を体に塗る性質がある
  • 尿として尿酸を固形で排泄
  • 昼間に薄目を開けて寝る姿が不気味
  • 跳ねない
 

ソバージュネコメガエルの飼育方法

飼育容器
45-60cmのサイズで高さと通気を重視したケースを使う

温度
昼間は25℃程度でホットスポット下で30-35℃、夜間は18~21℃程度に保つ。冬場は20~24℃程度に保温する

照明
紫外線が照射できる爬虫類用の蛍光灯とホットスポットが必要

床材
キッチンペーパーや人工芝など。何も敷かなくても良い

容器内レイアウト
観葉植物を鉢ごと入れ、木の枝を配する。やや小さなタッパーなどの水容器を設置


昆虫食性。栄養添加剤は必須

基本的な世話
樹上性カエルの飼育
  • 三日に一回程度、霧吹きをする
  • 常時湿らせすぎにならないようにする
  • ただし、乾燥させすぎも注意
  • あまり高タンパクのエサを与えたり、水分が少なくなりすぎると尿酸による結石ができるので注意
※「飼育の基本情報」は「爬虫・両生類ビジュアルガイド カエル2(誠文堂新光社)」「ビバリウムガイド NO.6(マリン企画)」および海外サイトを参考にしました。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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