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インランドタイパンの基本情報と飼育方法…毒が強く、危険な毒ヘビ!

今回は、インランドタイパンの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。インランドタイパンは、世界でもっとも毒が強く、危険な毒ヘビとして有名なタイパンです。体色には変異が多く黄褐色からオリーブグリーン、黒褐色で細かい黒色斑が散在する個体も見られるようです。

執筆者:星野 一三雄

インランドタイパンの基本情報

インランドタイパンの基本情報と飼育方法

アリススプリングスのレプタイルセンター展示個体

インランドタイパン
学 名Oxyuranus microlepidotus別 名:タイパン英 名:Inland Taipan, Western Taipan, Small-scaled Snake分 布:オーストラリア中央部全 長: 2m

世界でもっとも毒が強く、危険な毒ヘビとして有名なタイパンです。

タイパンはタイパン属Oxyuranus として通常は以下の2-3種と亜種からなるとされています。

  • インランドタイパンOxyuranus microlepidotus・・・オーストラリア中東部
  • セントラルタイパンO. temporalis ・・・オーストラリア中南部
  • コースタルタイパンO. scutellatus scutellatus ・・・オーストラリア北東部沿岸部
  • パプアンタイパンO. s. canni ・・・パプアニューギニア
  • North-west TaipanO. s. barringeri ・・・オーストラリアの西オーストラリア州キンバリー北西部
ただし、セントラルと
North-westは認めない場合も多いようです。

体型は比較的細長く、特別な特徴はありません。体色には変異が多く黄褐色からオリーブグリーン、黒褐色で細かい黒色斑が散在する個体も見られるようです。ただし、野生の個体は季節によって体色が変化すると考えられており、夏季は明るい色をしていて、冬季は頭部を中心に暗化すると言われています。写真の個体は暗化した状態のようです。

生息環境は乾燥した草原や岩場でげっ歯類の掘った穴などを巣穴にしています。基本的に昼行性で、夜間や温度の高い日中は巣穴の中や岩の割れ目などに身を潜めています。

哺乳類を中心とした、さまざまな脊椎動物をエサにしています。

卵生で、メスは1回に10-24個ほどの卵を生み、70日前後で40cm程度の幼蛇が孵化します。

陸生の毒ヘビとして、もっとも強い毒を持ち、非常に危険なヘビです。ただし、性格はそれほどアグレッシブではなく追いつめられたときなどに咬みついてくるようです。毒ヘビの毒の強さを比較するというのは、難しいのですが、単純に考えると本種の毒の強さは多種の毒ヘビとは桁違いです。一般に毒の強さというのは「マウスのLD50」というのを使います。LD50というのは「50% Lethal Dose」の略で、簡単に言うと「毒を摂取したマウスの半数を死に至らしめる量」ですから、この値が少なければ少ないほど毒は強いということになります。参考までに、これまで知られている本種のLD50は0.025mg/kgです。つまり0.025mgの毒で1kg分のマウスの半分を死なせることができます。さらに本種の持っている毒の量はおよそ100mg程度であることが知られていますので、本種1匹の持つ毒でマウスを10万匹死なせることができる計算になります。

よく知られた毒ヘビとしてタイコブラのLD50が0.45、沖縄のハブで4、本土のマムシで1.55程度です。また青酸カリのLD50は5ですからいかにタイパンの毒が強烈かわかることでしょう。(ただしLD50というのは単純に比較はできない)

さらに本種は動きもすばやく、扱いも難しいと言われています。

ところが、オーストラリアでは数が激減していて、現在は保護の対象になっています。

一概に、日本の場合とは比較できませんが、日本のハブたちが激減したとしたら保護の対象になんてなるんでしょうか?

幸か不幸か、まだ私もフィールドでタイパンに出会ったことはないのですが、出会ってみたいような、見たくないような...

動物愛護法による「特定(危険)動物」に指定されており、飼育に際しては都道府県知事の許可が必要です。

赤っ恥をかかない程度の知識
  • LD50の値だけで見れば、世界最強の毒ヘビ
  • 基本的に神経毒
  • 地上性で昼行性
  • タイパンと呼ばれるヘビには数種類いる
  • オーストラリアでは希少種扱い

 

インランドタイパンの飼育方法

安易な飼育は勧められないので飼育情報は掲載しません

※解説と「飼育の基本情報」は「爬虫・両生類ビジュアルガイド ヘビ(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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