対立形質
ところで、赤色の色素を作る遺伝子があれば、赤色になる、と言うことは、もしも赤色色素を作る遺伝子がなかったらどうなるだろうか?もちろん赤色を作れないから、赤くならないという形質になる。
こういう風に、一つの形質には必ず対になる、少し砕けた言い方をすると反対の形質の表現型があるんだ。「赤くなる」と「赤くならない」みたいに。
コレ、普通の理科の授業ではエンドウ豆の種子の形を例にとるんだ、フツーは。
つまり「丸い」種子と「しわのある」種子とか、「緑色」の種子と「黄色」の種子とか。そっちの方が「対になっている」とか「反対」とかのイメージがわきやすいからね。
両爬の、こと色彩に関しては一つの形質に対して、「その色にならない」というのが対になっているということになるが。
とにかく、この対になっている形質のことを「対立形質」と呼びます。ま、いろいろな形質が混じっているから、どれとどれが対立になっているかはわかりにくいんだけどね。
色彩に関しては「その色になる」と「その色にならない」というのが対立形質だと思ってくれて構わない。
色彩の変異の基本
で、ちょっと遺伝の話から逸れて体色の表現に関して考えてみよう。どうしても、これから先の話を理解するのに必要だから。両爬の体色って言うのは、さっきも言ったように赤、黄、黒、青の色素によってできてるんだよね?で、それを組み合わせて多様な色を生み出しているわけだ。
例えば、コーンの体色の大部分を占めている茶色。これは何色と何色が組み合わさっているんだっけ?さっき言ったけど...はい、出席番号14番。
「赤と黒?」
そう。つまり
赤+黒=茶色・・・式1
だ。
じゃ、この赤だけに注目した時に、対立形質をもつ個体はどんな体色になる?要するに、赤色が発色できないということだけど...それじゃ、出席番号19番。
「赤と黒を足したら、茶色になるから...その赤がないということは...あれ?黒ですか?」
そう!正解!!さすがだね。その考える力は新品種の作出に役に立つぞ!
と、まあそういうわけで、上の式1を変形すると
茶色-赤=黒・・・式2
となるわけだな。品種的にはアネリスリスティックというやつだ。
こんな風に何と何が対立形質になっているのかを考えれば、自分のイメージする新しい品種の作出も夢じゃないということだ。
ま、本当はヘビの体色なんて言うのは、こんなに単純じゃないみたいなんだが。
じゃ、ちょっと練習してみようか。
- 緑色
- 赤色
- 青色
- 黄色
- 黒色
- 白色