新・特定外来生物
では、今回あらたに「特定外来生物」になる予定の12種の両爬を紹介しましょう。とりあえずは名前だけで、種の解説はまた別の機会に。- 爬虫類
- ナイトアノール Anolis equestris
- ガーマンアノール A. garmanni
- ミドリオオガシラ Boiga cyanea
- イヌバオオガシラ B. cynodon
- マングローブヘビ B. dendrophila
- ボウシオオガシラ B. nigriceps
- 両生類
- プレーンズヒキガエル Bufo cognatus
- キンイロヒキガエル B. guttatus
- アカボシヒキガエル B. punctatus
- オークヒキガエル B. quercicus
- テキサスヒキガエル B. speciosus
- コノハヒキガエル B. typhonius
という感じです。
もちろん一般の方には何がなにやらさっぱりわからない種類ばかりですが、愛好家にとってはちょっとキツイ種が入っています。
例えばナイトアノールは飼育対象種として結構ポピュラーな種ですし、マングローブスネークもカッコ良くてキレイだから好きな人も多いはずです。あまりカエルはわからないのですが、ここに出てくるヒキガエルたちも飼育対象種として好んで飼育している方もいるはずです。
とにかく、これらの種は今後一切、輸入されませんし国内で販売されていたり、飼育されている個体も半年後くらいまでに飼育許可をとらなくてはいけません。
ですから、どうしてもそれまでに入手して飼育を続けたい!という方は、現在の時点で国内で流通または飼育されている個体を探すしかありません。
最後にグチを
ま、確かに最初に特定外来生物法のアナウンスがあった時みたいに、無関心になってしまった自分にも腹が立つんですけど、なんかね...なんか、この法律ができた時の当初の方針とは、ちょっと離れてきたような気がするんですが。
だって、ブラックバスを特定外来生物に入れるか、入れないかで両方の立場から莫大な量のデータとかが用意されて、ガンガン議論されたでしょ。で、やはりどう考えてもブラックバスはいかんだろ、みたいな流れが長い時間をかけて結論づけられた。そんな経緯と比べると、ちょっと差がありすぎるような気がするんですよ。
特定外来生物の指定に関しては、世界各国での帰化の現実とか、それが及ぼす被害とか、そういうものを科学的な視点から吟味して特定外来生物を指定していく方針だったわけです。それが、いつの間にか(アノリス・アングスティケプスの特定外来生物入りの議論の時から)「あらゆる場合を想定して、少しでも被害を及ぼすおそれがあるものは、『生態系に被害を及ぼすおそれがある』とし、被害を及ぼすおそれがなければ『生態系に被害を及ぼすおそれがない』という判断をする」という方向性になってしまっているんです。
8月22日の専門家会合では、専門家の先生方の間からも「特定の地域だけならば条例として対応できないか」とか「ガラパゴスのように、帰化のおそれがある場所への移動が規制できれば、問題を起こさない生物については、本土で流通させても問題はないと考える」とかの意見が出て、結構頑張っていただいたようでした。でも、結論は「定着の可能性がゼロであると証明されない限り、新たな野生生物を日本に輸入することは制限すべきである」ということになりました。
なんか悔しいけど、やっぱり我々が意見をはさむチャンスは、現実として「ない」んじゃないの?ってあきらめてしまいます。
とにかく、今はまだボイガとかアノールとかヒキガエルとか、両爬飼育ホビーの中では比較的マイナーな種類がターゲットなんですが、これからの私たちの姿勢次第では、あらたなグループが指定される可能性は否定できません。
そうならないためにも、とにかく飼育している両爬の個体に責任を持って、捨てたり、逃がしたり、脱走させたりしないようにしましょう。
<参考サイト>
環境省
ミドリガメとコーンスネークが飼えなくなる日from S'hei's Homepage
<おすすめINDEX>
必須法律知識
<ガイド記事>
初めての「外来生物法」
特定外来生物指定種リスト
パブコメ結果!
「外来生物法」ご意見募集!
両爬専門家会合開始!
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