爬虫類・両生類/爬虫類・両生類関連の法律

12種が特定外来生物へ!

久しぶりに特定外来生物法関係の記事です。なんと一挙に12種の両爬が特定外来生物として指定されます。ちょっとしたポピュラー種も入ってしまいましたよ...

執筆者:星野 一三雄

全国の両爬ファンの皆さん、コンニチハ!

スゴイね。もう。お話しになんない。
いや、久しぶりの特定外来生物法関係の記事なんですけどね。もう、こんなテンションですよ。
と、まあ憤りは抑えて抑えて...

今回は、またあらたに12種が仲間入りしてしまう予定の特定外来生物の情報です。

経緯

今回の顛末を整理してみましょう。
  1. 平成19年5月10日・・・未判定外来生物の両生爬虫類12種輸入届出申請が環境省に提出された(同22日受理)
  2. 8月22日・・・第6回専門家会合(爬虫類・両生類)
    この会合で申請のあった12種すべてを特定外来生物指定する方向が決定
  3. 9月20日・・・パブリックコメント開始公表
  4. 10月19日・・・パブリックコメント締切(予定)
要するに平成19年5月10日に誰かが、以下に挙げる12種の両生爬虫類を輸入することを申請したわけです。
で、その結果、見事に申請された12種すべてが「特定外来生物」と指定される方向で準備が進められているのです。

と言うことで、現在はパブリックコメントを募集している期間になります。ただし、すでに12種は特定外来生物として指定する方向であることが決定はしているのですけど。

未判定外来生物とは

前からこの法律に関心を持っていらっしゃる方ならすでにご存じかと思いますが、よくわからない方のために簡単に解説しましょう。

特定外来生物法では、7種の爬虫類と5種類の両生類がすでに「特定外来生物」として指定され、流通、販売、輸入およびあらたな飼育が禁止されています。

この特定外来生物に近縁の種で、現在まで帰化の実績がない種は、国内での帰化のおそれがあるために「未判定外来生物」とされて、輸入をする時は環境省に申請して、専門家による判定を待たなくてはいけません。
この判定で「特定外来生物として指定するべきである」とされたならば、その輸入は禁止され、それ以降は「特定外来生物」になります。

現在「未判定外来生物」になっている両爬は
  • 爬虫類
    • アノール属Anolis (イグアナの仲間のトカゲ)全種
    • Norops 属(アノールの仲間に近縁)全種
    • ボイガ(オオガシラ)属Boiga(ヘビの仲間の一つ)全種
    • スジオナメラElaphe taeniura(ヘビの一種)の全亜種(国内産のサキシマスジオ除く)
    • ハブ属Protobothrops 全種(国内産の種は除く)
  • 両生類
    • ヒキガエル属Bufo 全種(国内産と一部の種を除く)
    • ズツキガエル属Osteopilus 全種
    • オンシツガエルEleutherodactylus planirostris
    • アカガエル属Rana の6種(種名省略)
    • シロアゴガエル属Polypedates 全種
です。

繰り返しますが、これらの生き物を輸入しようとする時は、必ず環境省に「申請」をして「判定」を受けなければいけません。
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