2.ミドリガメを取り巻く現状

だからと言って、私は決してミドリガメの飼育を、みなさんには勧めません。

ご存じのように、私が幼い頃にミドリガメを購入した頃にはすでに大量にミドリガメの幼カメが流通していたようで、その後の「サルモネラ菌さわぎ」がきっかけとなり、また成長も早く「大きくなると凶暴になる」という噂から飼育者の手を持て余すようになって、大量に池や川などに遺棄され「ミドリガメの帰化問題」を生み出してしまいました。

その結果ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)は、帰化によってグアム島の在来鳥類10種を絶滅せしめた悪名高いヘビのミナミオオガシラBoiga irregularisとともIUCN(国際自然保護連合)によって「世界の外来侵入種ワースト100」に選ばれると言った不名誉な業を背負わされることになってしまいました。

さらに、昨年(2004年)に公布された、いわゆる「特定外来生物法」では、規制の対象となる「特定外来生物」からは外れたものの、「要注意外来生物リスト」の「特に注意を要する外来生物」として候補にあがっており、今後「特定外来生物」として規制される可能性は十分あります。

私の個人的な考えでは、ミドリガメは特定外来生物として規制されるべき、であると考えています。
確かに、ミドリガメによる直接的な生態系への影響は調査不足でデータがないし、神経質になる必要はないかもしれません。
しかし、私は野外で野良ミドリガメを見るたびに、そのカメが捨てられてしまった事実と、捨てた飼育者の無責任さを実感します。
つまりミドリガメはこのような飼育者の問題点を象徴しているように思うのです。
その警鐘とするためにも、ミドリガメは特定外来生物として指定されて然るべきと考えています。

ですから、これ以上、ミドリガメを取り巻く現状が悪化しないためにも、現在飼育しているミドリガメたちは一匹たりとも遺棄してはいけません。
仮に、今後、ミドリガメが特定外来生物として指定された時に、無責任な飼育者たちが、大量に遺棄されるのを防ぐためにも、私は、ここで「ミドリガメの飼育を『続けること』はとても簡単なので、長い時間を共有できる家族の一員にしよう」と訴えたいのです。

今回の「ミドリガメの飼い方」は
・これからミドリガメを飼育しようと思っている人たちに対する飼育方法
ではなく
・ここまでミドリガメを飼育してきた人たちに対する飼育の継続の仕方
を紹介し、一匹でも飼育しきれなくて遺棄されるミドリガメを減らすのが目的であることをご理解下さい。

前置きが長くなりましたが、それでも「星野の言うミドリガメ飼育とはどんなものか?」という方は「ミドリガメの飼い方・本文」の方にお進み下さい。

ミドリガメの飼い方・本編
ミドリガメは冬眠させた方が良いの?

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。