ボア・パイソン飼育の壁

こうやって考えると、実にペットに向いている生き物と言えるかもしれませんが、これらの飼育を楽しむ上での大きな壁があります。
それが「動管法」であります。
いくらおとなしいと言っても、やはり相手はメーター級の肉食動物です。「危険な生き物だ」と言う普通の人たちに対して、納得させる術は皆無と言っても過言ではありません。かくいう私だって、いくら大丈夫と言われても2mを越えたボア・パイソン系のヘビに対しては、必要がなければ好んで触ることはできません。
日本の場合、ほとんどの都道府県で
・オオアナコンダ
・アフリカニシキヘビ
・アミメニシキヘビ
・アメジストニシキヘビ
・インドニシキヘビ
・ボアコンストリクター

は危険動物に指定されており、その飼育は許可制になっています。
ここでは言葉を選ばずに言ってしまいますが、ヒドイのは「ボア科全種」を危険動物に指定して、その飼育を規制している都道府県もあることです。そういうところでは、1mに満たないロージーボアとかまで飼育するのに大変な設備と、許可申請のための手数料を準備しなくては飼育をすることができません。
ただ逆にいうと、そこまでできる人、つまりきまりを守るモラルを持ち、経済的な余裕があるハイソな人たちだけが飼育を楽しむことができる高尚な趣味と言えるかもしれません。

おすすめのボア・パイソン

さて、ではそんなボア・パイソンたちの中で飼育初級者の方にすすめることができるのは、どんな種類でしょう?

初級者の方にすすめるための条件としては
・CBが多い
・比較的安価
・飼育に関する情報が多い
・名実ともに危険動物として指定されていない
・ボア・パイソンの魅力を持つ

あたりでどうでしょう?

そこで今回は、おすすめのボア・パイソンとして、実にありきたりではありますがボールパイソンPython regiusを選んでみました。
ノーマル
ボールパイソンPython regius写真:メダカクラブ

「なんだ、つまらん」と言う前に、ちょっと考えてみましょう。
私は両爬の世界にどっぷりと浸ってから、まだまだ日が浅くて、この世界では全然若輩者で、せいぜい7~8年ほどしか経っていません。
しかし、こんな短い期間しか見ていない私ですが当時から考えると、ボールパイソンは両爬の世界でもっとも印象が変わった種類と考えています。
当時の本や雑誌、経験者の方の情報では、そのほとんどで
「ボールパイソンの飼育は難しい。とても初級者向けとは言い難い」
というものでしたし、そのおかげ(?)で、私は興味はあったけど、敬遠していた代表的な生き物でした。
ところがみなさんもご存じのように、ここ数年のボールパイソンの両爬飼育界でのステータスは激変しています。
流通する多くの個体がCBまたはFHであり、初期の餌付けの苦労が激減しています。数千円と手頃な値段で流通するスタンダードな個体もあれば、数百万円の高価で美しい色彩変異の品種まで、まさによりどりみどりです。
すげー、キレイ
ボールパイソン"パステルジャングル"写真:メダカクラブ

何よりも飼育や繁殖の情報も豊富になって、飼育に二の足を踏む要素は、ほとんどありません。強いて挙げるなら、先にも言ったように都道府県によってはボア科ということで許可を得ないと飼育できないことがあるくらいでしょう。
とにかくボア・パイソンの独特の存在感、昔からは考えられないくらいの美しい個体がいることなど、ボア・パイソンの魅力をミニマムに凝縮したヘビであることは間違いないでしょう。

そういう意味で、この数年間の両爬ブームを象徴しているヘビだと私は思っています。