爬虫類・両生類/両生類・爬虫類の飼い方

その11・世話 彼らの視点!気持ちを理解!!(2ページ目)

初級者向け飼育講座「コトハジメ」の最終章です。両爬飼育における毎日の世話ってどんなことをしなくてはいけないの?の疑問に答えます!しかも「星野の一日」のおまけ付きです!

執筆者:星野 一三雄

▼「掃除」つまり「個体へのストレス」!?
飼育ケージ内は排泄物、脱皮殻、餌の食い残し、そして時として未消化のマウス...などで汚れてしまうのが当たり前です。地上性のヤモリなどは決まった場所に糞をしてくれるので楽なのですが、やはり定期的にケージ内を掃除する必要があります。掃除をすることによって
・ケージ内を清潔な飼育環境に保つことができる
のはもちろんですが、その他にも
・糞の状態をチェックできる
・脱皮の皮を観察して健康状態のチェックができる
・ダニがいないかチェックできる
・人から扱われることに慣れさせる

など、得られることも多いのです。

ところが頻繁に掃除をすればいいのかというと必ずしも、それがいいとは限りません。彼らにストレスをかけることにもつながることがあるからです。

ヘビのように「嗅覚」を主たる「情報収集手段」にしている場合には床材を新品に替えることが環境の激変となる場合もあります。
また有尾類は視覚が優れており、ケージ内のレイアウトが変わったことを気にかけることがあるそうです。そんなことが「ストレス」につながる場合があるわけです。

ま、普通はここまで気にしなくてもいいですし、コレが掃除をしなくていい理由にはなりませんが「そういうコトもある」ことは知っておきましょう。つまりここでも
同じ視点・気持ちの理解を忘れずに

▼ハンドリングは相互理解の第一歩!
掃除」の注意点のもう一つは「接触」です。ケージ内を掃除するには嫌が上でも彼らをケージ内から移動するために彼らと「接触」しなければなりません。

本来、他の生き物から「触られる」ことを良しする彼らではありませんから、不必要な接触は「ストレス」になることがあります。
これは掃除のときだけでなく、例えば体調不良を起こして投薬したり、健康状態のチェックをするときなども彼らを触らなくては始まらないわけですから、結構気を遣います。
私も先日、ヘビに薬を塗るときに暴れないように押さえたら、その後しばらくヘソを曲げて餌を食わなくなってしまいました。

じゃ、ストレスをなるべく与えないためにはどうするかというと、方法は二つ。
ストレスを与えない持ち方」と「持たれることに慣れさせる」ことです。

「持ち方」に関しては別の機会にお話をするとして、「慣れさせる」には?これはもう、普段からハンドリングするしかありません。過度のハンドリングはそれこそストレスですので本末転倒ですが、彼らの世話のためには欠かせない世話と言えるでしょう。ハンドリングの際には
・長い時間しない
・小さい個体にはしない
・給餌直後はしない
・「持ち上げる」のではなく「乗せる」感じで安定して
・広い場所で行う

などに注意しましょう。
また、ハンドリングだけに限らないのですが、
・喫煙直後には行わないように
どんな生き物でもタバコの臭いをひどく嫌います。
さらにハンドリング後は必ず「手を洗う」ことも忘れずに。

繰り返すようですが彼らは基本的には「持たれる」ことを望んでいない場合がほとんどです。ここでもやっぱり
同じ視点・気持ちの理解を忘れずに
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます