ネット上の両爬ファンの皆さん、こんにちは。
今回は、今最も新鮮な話題をひとつ。
去る12月3日に全世界の爬虫類研究者とフリークの間に衝撃的なニュースが流れました。
「 世界最小のトカゲ発見さる!」
▼どんなトカゲなの?
カリブ海の小さな島でアメリカとプエルトリコの生物学者のチームがSphaerodactyus ariasae(スファエロダクチルス・アリアサエ)という名前のヤモリ(ヤモリはトカゲの1グループです)を発見したのですが、こいつがまた小さい!!Sphaerodactyus属というのはその名もまさにチビヤモリ亜科に属するグループなのですが、今回発見されたヤモリはなんと体長(鼻の先から尻尾の付け根までの長さ)が1.6cmしかないのだそうです。また普通のヤモリは1回の産卵で2卵を産むのですが、この仲間で知られている種は1回の産卵でたった1個の卵しか産まないという点も興味深いですね。やっぱり、体が小さいからでしょうか。
以下のサイト(英文)には直径1.8cmのダイム(10セント硬貨)の上で丸まっている写真があります。さらにこのヤモリ、最小のトカゲというステータスだけではなく、両生類を除いた陸生脊椎動物中最小の栄冠に輝いたことにもなります。
↓え!?こんなに小さいの?
Penn State Eberly College of Science -- World's Smallest Lizard Discovered in Caribbean
ところで、大きい方は?と疑問に思う方もいらっしゃると思うので参考までに紹介すると、トカゲの仲間で最大は、有名なコモドオオトカゲVaranus komodoensis で、こちらは尻尾まで入れて3mですから、まさに恐竜...
ただし、悲しいかな最大を誇るコモドオオトカゲも最小の座に輝いた今回のヤモリも非常に数が少なく、絶滅を危惧されています。せっかく発見されたのですから、大切にしていきたいですよね。
▼その飼育方法を考える!!
さて、我々両爬飼育を趣味とする者の悪い癖で、新しい種類が発見されたりすると、どうしても「それを飼育できるとしたら、どんな風に飼育しよう」などと考えてしまうのです。
もちろん、今回のヤモリがペット用に流通することはないでしょうし、またあってはいけないわけですが同じSphaerodactyus属のヤモリはメダマチビヤモリS.argus argusやエレガンスチビヤモリS.elegansなど数種が過去に入荷したこともあり、さらにweb上でも数種の飼育記録を見つけることもできますのでちょっとシミュレーションしてみましょう。