タウリンは猫には欠かせない栄養素で、欠乏すると失明したり心筋症になったりする重要な栄養素です。これは、植物には含まれませんので、動物性タンパク質を摂取させる事が不可欠となります。
つまり、あまり難しく考えなくても市販のきちんとしたドライフードなどを与えていれば、そこに含まれてはいるので、ドライフードの成分表をしっかりチェックしてタウリンがきちんと含まれているものを選んであげましょう。
FUSについては、対応フードと書かれているものがありますので、そういうものを選んであげる事を心がけてください。
妊娠している猫は、これも人間と同じですが、栄養をお腹にいる子猫にとられてしまいますので、普段よりも高カロリーな食餌をさせてやってください。
逆に、言うまでもなく肥満している猫にはダイエット食などを与えて、低カロリーな食餌を与えます。
7歳を越え、老齢化してからの猫に高カロリーな食餌を与える人がいますが、これは間違いです。年齢と共に運動量が減少しますので、必要なカロリーも減少します。よって、老猫には低カロリーな食餌を与え栄養過多になるのを防ぎます。また、便秘がちになるので食物繊維を与える様に心がけましょう。
>>>参考:「老猫のケア」
4)病気にさせない為に |
何度となく書いておりますが、猫にとって伝染病以外で怖いのは「肥満」と「泌尿器系の病気」です。人間が飼う事によって必要以上におやつや人間の食べ物などを与えてしまうことから栄養過多になり、肥満をひきおこし、その事が原因で様々な疾患を患う猫が増えています。特に、避妊後のメスは太りやすいので糖分と塩分には十二分に気を付けてやってください。
また、猫はエジプトが発祥の地で乾きに強い動物故、水をあまり必要とせず尿が他の動物より濃い動物です。その為に秘尿路や膀胱、腎臓などに疾患ができやすい動物でもあります。
石を作らない為に飼い主さんが気を付けてあげて欲しいと思います。
>>>参考:「FUS/猫秘尿路症候群」
猫は体内でビタミンなどを作れない事から、毛ににじみ出てくる成分を舐め取って体内に摂取するためにグルーミングを行います。その時に、毛も一緒に飲み込んでしまうので、胃の中に毛の塊ができますが、これを「毛玉」と呼びます。この毛玉は、通常は本猫の意思によって外へ吐き出されるのですが、まれにこれをうまく吐き出せず腸に回ってしまって腸閉塞などを起こしてしまう個体もいるようです。昨今では、こういう事がおきないように、体内の毛玉を溶かす成分を混ぜた食餌も開発されておりますので、長毛の猫を飼われている方などは特にこういった食餌も与えてあげるとよいと思います。