世界三大料理、中華料理の基礎知識
ありとあらゆる食材、調理法を駆使して作り出した究極の美食
中国には「民は食を以って天となす」ということわざがあるように、中国人にとって“食”は人生の一大事。そんな彼らが創りあげた中華料理は“食の芸術”といっても過言ではありません。中華料理の美味しさは世界的に有名で、「アメリカの家に住み、日本人の妻を持ち、 中国人のシェフを雇うのが男の理想」などという格言?もあるほど。ここでは、そんな中華料理の奥深い魅力について紐解いていきましょう。
中国人の食事マナー
中華のルールを理解すると、中華をもっとおいしくいただける
中国では、友人になるにもビジネスパートナーになるためにも、まず一席を共にしなければ話になりません。食事はコミュニケーションを深める大事な手段。それを上手に活用するために、中国人の食事マナーをしっかり理解しておきましょう。
円卓の席順、上座は誰が座る?
勘定を持つ人があくまでも大事という発想は中国人ならでは
日本において上座は客人が座る位置ですが、中国は勘定を持つ主催者が座り、主催者の右に主賓が座ります。これは、「食事はお客をもてなす場でもあるが、主催者の自己アピールの場である」という考え方によります。上座は一般的に入り口から一番遠い席になりますが、景色がいい席になったり、レストランによって違うので、お店に確認するのがベスト。もし、日本式に客人を上座に座らせると、「私に宴席費用を持たすつもりか?」とあらぬ不安を抱かせてしまうかもしれません。
カンパーイ! でも、お酒が飲めない場合はどうするの?
宴会では、ホストが注いでくれた最初の一杯だけ飲んで、後は断るというわけにはいきません。「私の酒は飲めないのか?」 と面子を傷つけるようなことになってしまうからです。中国では飲めない人は最初から「体質的に飲めない」と断るのがベストです。
食べきれない量の料理が……完食できない時はどうするの?
料理の多さで面子が保たれる
中国では、食べきれないほどの食事を出すのはホストとしてのマナーです。そのため、日本式マナーで無理して食事をたいらげてしまうと「足りない」ということになり、ホストの面子がつぶれてしまうのです。大都市を中心にエコの考えが広まりつつある昨今、「残す=無駄」という考えも浸透しつつありますが、まだ、「食事を残す=ホストに対する配慮」という考えが根強く残っています。
支払いはどうしよう? 日本式に割り勘??
仕事上はもちろん友人同士の食事でも、誘ったほうが支払い、そして後日招き返す、というのが中国式です。若者を中心に「AA制(割り勘)」という考えも浸透してきましたが、正式な席での割り勘はありえません。
その他のマナー
一般的な食事のマナーを紹介します。日本では良しとされていても中国ではタブーなこともあるので要注意です!
・ 最初に箸をつけるのは主賓
・ 箸は縦に、右側に置く
・ 器は、置いたまま、手で持ち上げない
・ ターンテーブルは、時計まわりに回す
・ ターンテーブルに、各自の小皿やグラス•、箸などを置かない
・ 小皿は、こまめに変える
マナーについて色々紹介してきましたが、中国は日本ほどマナーにうるさくないというのが現実です。あまり緊張せず、楽しい食事にしてください。
中国四大料理
日本で一般的に中華料理というと、広東料理を指すことが多い
中華と一口にいっても、エリアによって料理は異なります。細かく見ていくと約20種類ぐらいあると言われていますが、近い食文化を持つエリアをまとめ一般に大きく「
北京料理(北方系)」、「
上海料理(東方系)」、「四川料理(西方系)」、「広東料理(南方系)」の4つに分類されます。これが「中国四大料理(四大菜系)」と呼ばれるものです。他にも十代料理、八大料理、南北二大料理などの分類もありますが、最も分かりやすい四大料理で説明していきたいと思います。さて、それぞれの特徴を見ていきましょう。