第5位 本体にハードディスクを内蔵した超薄型
日立 Wooo UT37-XP770W/B
UT37-XP770W/B 地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタルチューナー内蔵37V型フルハイビジョン液晶テレビ。250GBHDD内蔵。「超薄型」の第二世代でハードディスクが再びチューナー部(Woooステーション)内蔵となった(iVポケットも装備)。ボディカラーはブラックとホワイトの2色。発売予定 6月7日 実売予想価格34万円、ヨドバシドットコム31.8万円(税込) |
日立が業界で先鞭を付けた「超薄型」に早くも搭乗した第2世代です。下に32V型がありますが、フルハイビジョンの本機かあるいは42V型を選ぶことをお勧めします。
パネルは広視野角IPS社製の120Hz倍速駆動です。パネルの最薄部分が3.5cm、裏側のデザインにも気を使ったデザインと、軽量化を活かし、薄型テレビ普及につれてメーカー各社が放棄した「壁掛け」「壁貼」「壁寄せ」をアピールしています。性能面での差別化が難しくなり、設置のソリューションと環境への溶け込みに舵を切った製品ともいえるでしょう。
しかし、私がUT37-XP770W/Bを高く買うのは、「超薄型」だからではありません。録画機能に関してHDMI接続のCEC機能(つまり○×リンクのこと)を使ってデジタルレコーダーを動かすアプローチのメーカーと、テレビ本体にハードディスクを内蔵し録画機能を持たせるメーカーがあります。日立は後者の代表です。
私はテレビジョンと視聴番組は本来一体のものであると考えますし、デジタルレコーダーで録画すること(長期保存)と、テレビ本体で一時預かりすること(タイムシフト)はエンドユーザーのデマンド、行動、用途として別物であると考えます。○×リンクをお使いの方はご承知でしょうが、テレビで視聴中の番組をそのまま録画したい場合、立ち上がりのスピードで本体録画には適いません。
日立が昨年末から発売を開始している「超薄型」の第一世代UT700シリーズは、薄型テレビのコスト競争のあおりを受けて、内蔵タイプのハードディスク録画機能を外し、別売のカセットを挿入するiVポケット方式だけに合理化してしまいました。市場から「せっかく録画が出来るテレビなのに、別にカセットを買わなければいけないのは不便。」と指摘され軌道修正、250GBのハードディスクを内蔵した第2世代のUT770系を急遽投入したわけです。
今回、光源(FL管)の配列を見直し新方式の拡散フィルターを採用し光源の数は他社の超薄型より少なく、バックライト、拡散板、液晶パネルを近接させているので、テレビの画質でもっとも重要なコントラスト性能が気になりましたが、明るさに余裕があり映像調整の余地もきちんと確保されています。色温度設定が5段階にきめ細かくなったのも歓迎したいと思います。
このUT37-XP770W/Bにあえて弱点を探せば、「超薄型」のために、チューナー/ハードディスク部を分離、HDMIで結ぶセパレート構造としたことでしょう。もし、「超薄型」のまま、ハードディスクがディスプレイ部本体に収まっていたら、あと二つ位ランクを上げたかもしれません。なお、同時発表のL37-XV02(薄型、iVポケットのみ搭載 こちらが量販機種)との価格差は約十万円となっています。
画質 ★★★☆
音質 ★★★
機能 ★★★★☆
CP ★★★
総合 ★★★☆
*CP=コストパフォーマンス
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