ビームのアレンジで視聴ソースから、
視聴環境まで幅広く対応するのも魅力
ヤマハのラインアップの中で比較すると、YSP-3000とラックシステムYSP-LC3000(YSP-LCW3000)の上位機に、40個のスピーカーを搭載したYSP-4000とラックシステムYSP-LC4000(YSP-LCP4000)が昨年秋から発売されています。最大の違いは、YSP-LC3000が、W1100×H400×D450mm(LCWはH430)で32V型から46V型の薄型テレビに対応するのに対し、YSP-LC4000は、1300W×429H×425Dmm (LCP4000は1030W×198H×144Dmm)で37V型から52V型までに対応します。
YSP-LC3000 予想実売価格:150,000円 37V~46V型の薄型テレビに適応、テクナ製のローボードタイプで天板はピアノフィニッシュ、シルバーとブラックの2色が用意される。背面がコーナーカットされたスペースセービング性にすぐれたタイプ |
同じデジタルサウンドプロセッサーを搭載するラックシステム、YSP-LC3000とYSP-LCW3000同士を比較すると、前者はラック部分がテクナ製で、天板がピアノフィニッシュでローボードタイプ、後者は朝日木材加工製で、天板が強化ガラス製に変わります。
YSP-LCW3000 予想実売価格:150,000円 37~46V型の薄型テレビに適応、こちらは朝日木材加工製の軽快なオープンスタイル。シルバーとブラックの2色を用意 |
YSP-3000と4000をYSPの第2世代と一括りにした時、第一世代と変った最大の違いはHDMIを搭載しCEC機能(テレビのリモコンを使いレコーダーやサウンドシステムを連動して操作する)に対応したことです。
パナソニックの「ビエラリンク」と東芝の「レグザリンク」については動作保証済です。テレビが「ビエラリンク」「レグザリンク」に対応していれば、テレビ側のリモコンでDSP-LC3000の電源ON/OFFや音量調整や消音、音声出力の切り換えが行えます。
それでは、他のメーカー製のテレビとはどうかと思い、実際にテストしてみました。日立、パイオニア、ソニーのCEC機能対応テレビと電源オン/オフ、音量調整のリンクが組めました。ただし、それに各社のレコーダーがそこに加わった時の三つ巴の「使いやすさ」についてはメーカーによってまちまちです。
今回のYSP-3000は、ドライバー数は21個、マグネット素材をYSP-4000同様に一新し、2個のウーファーは容量を65%アップして音質を強化しています。ビームモードもYSP-4000に準じる7モードに変わりました。
「5ビーム」が、基本の5.1ch再生、「3ビーム」は、フロントLRにサラウンドLRを混ぜ込んだリスニングエリアを広く取り多人数の視聴に適したモード、ステレオ+3ビームはセンターチャンネルとフロントLR(前方)重視のモード、新しく加わった「マイサラウンド」は、テレビからリスナーまでの距離が極端に近かったり、壁の反射が得られなかったりする環境で効果を発揮します。
次のページでは、YSP-LC3000を実際にテレビと組み合わせて聞いた印象記をお届けしましょう。