初の24V型と27V型のフルハイビジョン
デスクの上に広がる「超」高精細なパノラマ
従来のほとんどすべての薄型テレビ、特にフルハイビジョンテレビが「リビング」に置かれることをイメージして企画されてきました。今回ナナオが発表したFORIS.HDは違います。パソコン用モニターとテレビが一台に融合し、デスクトップとして2台目のテレビとして、あるいは一人暮らしのテレビとして企画された初のフルハイビジョンテレビです。
それなら、大メーカーのラインアップから中型サイズの製品を選べばいいじゃないか、と思われるかもしれません。しかし、現時点で液晶のフルハイビジョンは37V型以上のサイズしかありません。
FORIS.HDは27V型と24V型の2機種。実際の外形寸法は、DT27ZD1が634(W)×529(H)×280(D)mm、DT24ZD1で565(W)×483(H)×280(D)mm。この画面サイズの設定が絶妙なのです。薄型の利点を生かして大きめのデスクにちゃんと乗ります。
FORIS.HDのデザインのアクセントになるものが、サイドビューの支持部。正方形に直角三角形を組合わせ、黄金率の美しさと安定感を表現。ディスプレイ上にHDMI入力3とBCasカード挿入口がある |
もう一つの特長は、近接視聴を念頭においたEIZOらしい高精細感のテレビであることです。
デスクトップで使うにふさわしいディスプレイ像をイメージしてみましょう。最初に、考えなければならないのは視聴距離がデスクの奥行きに限定されてしまうことです。一般のテレビジョンディスプレイでは画面の高さの3倍以上が適視距離とされていますが、もっと近くから映像を見ることになるので、近づいても映像が甘くならず、逆にもっと細部が見えてくる豊かな情報量を持っていることが条件になります。
次ページでは、FORIS.HDの視聴インプレッションを紹介します。