日立UT32-HV700はこうして
「超」薄型を実現した!
UT32-HV700は最薄部35mm(最厚部39mm)を実現、従来機種が100mmだったことを考えれば、半分以下にスリム化したことになる。 |
12月中旬に先陣を切って発売されるUT32-HV700は、IPSアルファテクノロジー社製のW-XGA(画面解像度1366×768)新規開発パネルを採用した液晶テレビです。早速ケーブル類などを取り出し、テレビ本体を箱から取り出そうと、両端を持ち上げると、うわっ、軽い、薄い! 「超」薄型のその斬新さが両手で実感できる瞬間です。
この薄さ、軽さはどうして実現できたのでしょうか。
薄型化の鍵は第一に、回路基板を高集積化し電力効率を最適化した薄型電源(従来比1/3)を採用したことにあります。
第二に、バックパネルを改良しました。UT32-HV700は蛍光管(FL管)を使用していますが光源の配列を見直し、新方式の拡散板を新たに採用しました。その結果、バックライト、拡散板、液晶の間をぐっと近接させることができたのです。
薄型化を阻んでいた第三の問題は、バックライトの熱をどう逃がすかでした。構造を液晶板とバックパネルを近接させれば、熱の影響が避けられないからです。UT32-HV700は最新の冷却シミュレーションで、ファンを使って強制排熱しなくても、対流を使った自然放熱ができるようになり、熱の問題をクリアしたのです。
最後に、懸念された薄型化に伴う捩れ剛性も、超薄型軽量フレーム機構の採用で確保しました。
こうした地道な技術革新の積み重ねで「超」薄型テレビUT32-HV700は誕生しました。
液晶テレビのメーカーには、バックライトまで一体になった液晶パネルを発注するメーカーと、液晶パネルだけを購入しバックライト他を自社でアッセンブルして完成したテレビにしていくメーカーがあります。日立は後者なのです。
パネルの生産統合が進み、デジタルテレビは似たり寄ったりに見えてそうではありません。日立は派手さはないがオリジナリティがキラリと光る製品を作るのが得意なメーカーです。
次ページでは、UT32-HV700をリビングにセッティングしてみました。