癒しの旅/甲信越の癒しの旅

信州・蕎麦集落を歩く(第1回)(2ページ目)

信州には郷土蕎麦が多種多数にある。新そばが出てくるこの季節、紅葉見物を兼ねて、蕎麦集落を訪ねてみるのはいかがでしょうか? 3回連載で、信州蕎麦の魅力をじっくりお伝えします。

執筆者:岩佐 十良

旅のしめくくりはぜひ、野沢温泉へ

とりまわし鉢
「住吉屋」の夕食。「取り回し鉢」が主役
さてさて、このあたりで今回は一泊。最後におすすめの宿をいくつかご紹介して、旅はここまでということにしましょう。今回ご紹介したエリアで宿を探すのであれば、富倉集落から車で30分ほどの場所にある、野沢温泉がおすすめだ。今も13箇所の共同浴場(全部、無料!)が残る湯街には、いい宿がたくさんあるが、今回は、「食」にこだわる方にも満足いただける宿を2つ紹介したいと思う。まず、「食に相当こだわる」、「温泉は二の次、とにかく食事が重要」という方におすすめしたいのが、「民宿いけしょう」だ。古民家を移築再生した小さな民宿だが、料理が抜群に美味しい。いわゆる旅館料理でもなく、かと言って、お母さんが作る家庭料理ともちょっと違うスタイルの料理が楽しめる。

ただし、この宿は、館内に風呂がない。ええええ。と思った方、ご安心を。目の前には(本当に目の前)素晴らしい共同浴場があるので、決して風呂には困らない。いやいやせっかく温泉地なのだから、館内にも風呂がないと! という方は「住吉屋」が無難な選択。露天風呂も内湯もちゃんとある。

こちらの料理のポイントは「取り回し鉢」。鉢にいろいろな総菜がもられた鉢をみんなで取り回して食べる、野沢の郷土料理なのだが、これが素朴でとっても美味しい。温泉三昧と、料理、両方のいいとこどりを求めるならばこちらがおすすめだ。次のページで、今回訪れたお店、宿の詳細データをご紹介して、本当に今回は終了。次回は北信から松本方面へと旅をします。お楽しみに!
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