寺・神社/東京の寺・神社

青梅と御岳で紅葉と寺巡り、きき酒を楽しむ(3ページ目)

紅葉情報第三弾は、東京郊外の青梅と御嶽。歴史の古い青梅には、建物の美しい寺がいくつもあります。寺巡りの後は、御嶽渓谷に足を伸ばして、空前絶後の紅葉ときき酒を楽しんでください。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド

天寧寺のご由緒も
負けていません

塩船観音寺の開祖が人魚の肉を食べた八百比丘尼なら、ここ天寧寺は、10世紀に平将門が開いたとされています。将門さんと言えば日本一の大怨霊。の開祖対決でも、けっして負けていません。
天寧寺の惣門。夏でもこの風情ですから、秋になったらさぞ美しいと思われます

それはまあ、「…と、寺伝に書いてあります」ということなので、本当かどうかは未確認でしょうが、ともかくこのお寺は、その後戦乱などで焼失し、廃寺となりました。しかし15世紀に再興され、禅宗の一派、曹洞宗の寺として隆盛した、とのことです。

曹洞宗の七堂伽藍

この寺も、建物の美しさにご注目ください。こちらも普通の住宅街にあるのですが、最初にある惣門から続く参道の雰囲気が素晴らしく、東京都内にいることをすっかり忘れてしまうほど。美しく彩色された山門の楼上には、羅漢さんなどの像が祀られており、事前にお願いしておけば拝観が可能です。
見事な彩色が施された山門。楼上には、羅漢像などがたくさん祀られています

伽藍配置もよく見てください。曹洞宗禅宗七堂伽藍がきっちりと守られており、「東京都史跡天寧寺境域」として文化財に指定されています。建物の屋根は、今は残念ながら金属に変わっていますが、昔は萱葺きだったようです。

素敵な庭園もあります
法堂(本堂)も、特別な法要などがないときは、拝観可能のようです。奥に庭園があり、これがまた、なかなか奥深くて素敵です。前から評判は聞いていて、一度は行ってみたいと思っていたお寺でしたが、期待以上にいい感じのお寺でした。こんな奥ゆかしくて静かなお寺が東京にあって、本当によかった。


●天寧寺のホームページはこちらです。萱葺きだった昔の美しい写真もあります


●次はJR青梅線に乗って沢井の駅に行き、渓谷沿いにある寒山寺を訪ねます。いよいよ、絶景を彩る紅葉写真も登場!
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