お江戸のレジャーは
箱根で湯治とお寺めぐり

江戸時代の人が箱根に行く目的は、やっぱり湯治、そして、お寺を中心とした名所旧跡めぐりでした。「箱根にお寺なんかあったっけ?」とお思いの方もいるでしょうが、箱根は日本一の霊山、富士山のお膝元であり、美しい湖のまわりに温泉の湧き出す神秘的な土地柄です。

古くから日本人は、山、岩、樹木、湖、川など、自然界のありとあらゆるものに神が宿ると考えてきました。したがって、箱根のような変化に富んだ自然のある場所には、神様がたくさんいます。そのため、箱根神社などをはじめとする神社仏閣も多く、修行のために箱根の山に行く人も多かったようです。
日帰り温泉「湯の里」の看板。浮世絵をアレンジしてお江戸のレジャーを表現する
江戸時代になると「物見遊山」という概念が生まれ、庶民の人々が、今のわたしたちと同じように、温泉目当てで箱根に行くようになりました。そのついでに、神社仏閣詣でもしようというわけで、箱根の山は、大いに賑わったようです。

●江戸時代の湯治+お寺めぐりコースなどに関する資料は、箱根町立郷土資料館で見られます。浮世絵や昔の箱根の写真もあって、なかなか楽しいのだ

塔の沢温泉とセットの
阿弥陀寺

塔の沢から阿弥陀寺への道は「アショカの道」と呼ばれるらしい
郷土資料館の展示によれば、江戸時代には、皆さん、箱根のあちこちの温泉をめぐり歩く「湯めぐり」をなさっていたようで、○○温泉付近の名所は●●寺である、というような観光情報も行き届いていたようです。

塔の沢温泉とセットでお勧めなのは阿弥陀寺。今回わたしは、奥湯元の宿に泊まったので、塔の沢はまあまあ近い、ということで、ちょっと行ってみることにしました。

●阿弥陀寺のホームページはこちら。住職さん自らさまざまなことを書かれていて、とても勉強になります

しかし地図を見ると、阿弥陀寺に行くには、けっこうな山登りをせねばならないようです。その上わたしは、バスで塔の沢に行ってしまったので、余計に登りがたいへん。と言っても、普段から山登りに慣れた人ならどうってことないでしょうが、足腰がなまったわたしには、ちょいときつかったです。

登り道の途中で、こんな立て札を発見。阿弥陀寺に行く山道は、「アショカの道」というらしい。そして、紫陽花の咲くころには、けっこう人が多いようです。しかし、それをはずせば、ほとんど人影のない、昔そのままの道ですよ。

ついでにひとっ風呂

立ち寄り温泉「ひめしゃらの湯」のお隣はベゴニアガーデン
箱根は東京から近いため、日帰り温泉が多いことでも知られます。阿弥陀寺への上り口あたりにも、「ひめしゃらの湯」や「一之湯」などがあるので、帰りにひとっ風呂あびるのもいいですね。

ここからは湯元駅への送迎バスも出ているので、賢く利用したいですね~。

次のページは、阿弥陀寺への道沿いにある魅惑の石仏たちと、素晴らしい山門についてです。