寺・神社/鎌倉の寺・神社

夏だビーチだ!江の島で海辺の美人を探そう(4ページ目)

梅雨が明けたら、江の島にGO! 江島神社には、ヌードの弁天様や3人の美人姉妹がいらっしゃり、洞窟には、その弁天様に恋した龍が住んでいます。江の島は、謎とロマンに満ちた縁結びの島なのだ。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド

江の島昔話

龍の恋物語が秘められた龍恋の鐘。この方は、何を祈って鐘を鳴らしているのだろう
昔々、鎌倉の深沢というところに、5つの頭をもつ龍がおったそうな。龍は洪水を起こしたり村の子供を食ったりして、村人を苦しめた。そんなある日、天から美しい天女が舞い降りてきて、波間に神仙の島が現れた。それが江ノ島じゃ。

龍は美しい天女に恋をして、結婚を迫ったが、天女は、おまえのような悪い龍と誰が結婚などするものかと戒めた。龍は反省してよい龍になり、めでたく天女様と結婚し、その後は、日照りのときには雨を降らせるなど、よいことばかりをするようになったそうな。

で、その天女様というのが、もちろん弁天様です。
その後の龍がどうなったかなど詳しいお話は、江島神社ホームページ内の漫画をお読みください。

龍は水の象徴

由緒の古い神社には、しばしば、龍に関する伝説が残っています。龍は、言うまでもなく、流れる水の象徴です。水は、多すぎると洪水などの被害を招くが、少なすぎても作物が育たない。しかし、降水量を人間の力で制御することは不可能です。ということで、昔の人々は龍を神格化し、どうか、適切な量の水をお恵みくださいと祈ったのです。

とぐろを巻く弁天様

江の島の突端には、岩屋と呼ばれる洞窟があります。波の浸食でできた、恐ろしく深い洞窟です。ここは、神秘に満ちたワンダーランドなので、500円と、ちいっと入場料は高いが、ぜひ一度行ってみてください。
なんだか怪しいムードの岩屋には、石仏や石塔がたくさんある

伝説によれば、奈良時代には役行者が、平安時代には空海がこもったと言われ(ホントかどうかは知らないが、それを信じたくなるほどスピリチュアルな場所です)、弁財天も、もともとはこの洞窟に祀られていたとか。

これが宇賀神、またの名を弁天様。う●こではありません。
ろうそくを持って薄暗い洞窟内を歩くと、人々の信仰の跡である石仏や石塔がいっぱい。中でも注目すべきは、一見、う●このようにとぐろを巻いた物体です。これは、白蛇の神様で宇賀神と言います。そして、もっと驚くことに、宇賀神は、弁財天と同一のものとして信仰されたのです。中には、よく見ると、顔だけが蛇でなくて女の人の顔をしているものもあります。

なぜこうなったかというと、弁天様も水にかかわりの深い方で、龍やら蛇やらは水を象徴しているからのようです。それにしても、このとぐろ形の物体は、美しい弁天様とは似ても似つかない。仏様や神様は、時代を経るごとにさまざまに姿を変えますが、これほど奇妙な形に変身してしまった例は珍しいのではないでしょうか。
岩屋の奥に鎮座する龍神様

また、一番奥には、雄たけびを上げる電動式龍神様もいらっしゃいます。日本の仏教界の大物たちも籠もった神聖な場所に、お馬鹿なオブジェを置くなよ、と思う人も入るかも知れませんが、わたしは案外、こういうのも嫌いじゃないね~。

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