寺・神社/宿坊に泊まる

韓国のお寺で、東洋の奥義「禅武道」を習う(3ページ目)

韓国には、たくさんの泊まれるお寺があり、独特の文化を体験することもできます。今回は、骨窟寺という山の上の静かなお寺に泊まり、禅武道という美しく力強い武道を習ってきました。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド


夜のお勤めは
めちゃくちゃハードだった

この部屋で禅武道の練習をします
他のお寺と同じように、ここでも、朝晩に、お勤めがあります。すでに経験したのでわかっていることでしたが、韓国のお寺では、読経の後、五体投地をするのがお約束です。五体投地とは、頭と両手、両ひざを地につけてひざまずく動作を繰り返すことで、チベットでは、これをしながら、延々何百キロも歩いて、聖地であるポタラ宮にお参りします。しかし、ここでは、お堂の中のその場でやります。日本のお寺でも、修行体験で泊まればやりますが、日本のお寺で習ったものとは、少しだけ、手の形が違います。

かなり年配の女性もがんばっていた
普通ならば、その後は入浴、就寝になりますが、ここは禅武道の道場なので、これからが本番。広い体育館のような場所に移動して、まずは柔軟体操のようなものからはじめ、わたしたちも、禅武道の基本動作を習います。ヨガや太極拳などに少し似たところもありますが、独特の動作で、これがかなり難しい。運動神経が悪く、普段あまり体を動かすことのないわたしは、とうていついて行けませんが、われわれご一同の中には、かなりがんばっている人もいました。筋肉痛になっても知りませんよ~。

朝のお勤めは坐禅もあった

翌朝も、お約束どおりに、三時ごろからお坊さんが木魚を叩いて境内を歩きまわり、文字通り叩き起こされます。眠い目をこすりこすりお堂に行って、朝のお勤めに参加。坐禅に似た瞑想もしますが、日本の禅寺の坐禅と違って、姿勢が悪くとも、叩かれたりはしません。

その後、例のお作法にのっとった朝食をいただき、お茶会などもあります。禅武道の修業をしている人々は、一番上にあるお堂の前で、早朝稽古をします。わたしの写真技術ではうまく撮れませんでしたが、宙に飛び上がる瞬間などもある、なかなか見事なものでした。まるで、昔のジャッキー・チェンの映画を見ているみたいでしたよ。

有段者による早朝練習。なかなかキマっていてかっこいい


骨窟寺に行く方法

早朝練習のために集まった有段者たち。まるで映画の一シーンのようでした
骨窟寺は、周囲は田畑ばかりの田舎にあります。慶州からのバスもあるようですが、なかなか個人では行きにくいので、ためしに禅武道を習ってみたい方は、ツアーを利用したり、旅行会社に手配をお願いするほうが確実です。わたしは、今回も、韓国専門の旅行会社、三進トラベルサービスさんのお世話になりました。三進トラベルサービスさんには、ソウルに駐在の日本人スタッフもおられ、韓国のお寺めぐりに力を入れています。他の寺に行ってみたい方も、まずは、相談してみてください。

●グルメ、エステ、陶芸、韓流スター
韓国旅のことなら、ツアーから個人手配まで
何でもお任せの、三進トラベルサービスさんのホームページはこちら。


●骨窟寺のホームページはこちら。
韓国語ですが、「Temple Stay」というところをクリックすると、一部、日本語の説明もあります。ちょっと読みにくいですが、概要はわかるかな? 個人で行く場合の料金は、3食付で、1泊40ドルです。

●これまでの、韓国のお寺関係の記事はこちらです。
■宿坊に泊まる韓国旅、世界遺産海印寺 前編
韓国のお寺と日本のお寺の大きな違いを知りたい方は、まずこちらをお読みください。
■宿坊に泊まる韓国旅 世界遺産海印寺 後編
海印寺でのテンプルスティの様子と海印寺が誇る文化財については、こちらをごらんください。

●韓国のテンプルスティの公式サイト(英語)はこちらです。
泊まるだけでなく、独特の文化を体験できる寺もあります。

次のページでは今回の韓国旅で訪問した他のお寺の美しい紅葉風景をお楽しみください。韓国の紅葉は、日本より一ヶ月ほど早く、10月下旬から11月上旬が見ごろのようでした。
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