なぜわたしは、
韓国の寺に興味があるのか

日本最古の作者が誰だかわかっている仏像は、飛鳥寺の飛鳥大仏。朝鮮半島にあった百済という国から来た仏師が造ったとされる
日本の寺や仏像を長い間見ていると、どうしたって気になってくるのが、どのようにして日本に仏教が伝来したか、仏像の造り方を教えてくれたのは誰なのか、ということです。仏教はインドに発し、シルクロードを通って、中国、朝鮮半島、そして日本に伝わりました。

もともと日本は神道の国で、仏教を受け入れて国の基盤とするまでには、さまざまな歴史的経緯を経ています。その際活躍したのが、朝鮮半島から来た渡来人で、仏像や経典も、もともとは、彼らが持ってきてくれたものです。

仏教は、その後日本で土着信仰なども取り込んで大発展し、大量の文化財を残しました。しかし、そのルーツは、やはり、お隣の韓国にある、ということで、わたしは、長いこと、韓国の寺巡りに行くチャンスを狙っていました。

韓国にも宿坊があり
修行体験もできる

韓国旅で最初に泊まった海印寺は、山懐に抱かれた世界遺産

もうひとつ、わたしが知りたいと思っていたのは、韓国の宿坊事情です。何年も前から、わたしは、「そこに宿坊があったら泊まる」という方針で寺旅を続けてきました。なぜ宿坊がよいか、そもそも宿坊とは何なのか、などについては、こちらの記事もご参照いただきたいのですが、簡単に言えば、お寺は早朝の雰囲気が最高によいので、できれば一夜を過ごしてみたいということと、泊まることによってさまざまな行事や風習を体験でき、仏教文化の奥深さがわかるという理由で、わたしは宿坊を好むのです。

韓国には、前のワールドカップのときに発足したテンプルスティというシステムがあります。その後次第に定着し、今では、泊まれる寺は日本よりずっと多いと聞きます。同じ宗教がもとになった施設ですから、似た点もあるだろうけれど、違う点もずいぶんあるのでは。そんな期待のもとに、ついに、「お寺に泊まる、韓国縦断の旅」が実現。こうなったのも、お寺が結ぶ不思議なご縁でした。

海印寺をはじめとする韓国の寺では、夕方と明け方に、このような儀式が行われる。これも泊まらないと見られない光景

現在、旅好きの間では、「宿坊に泊まってプチ修行」をすることが静かなブームとなっています。その火付け役は、このコーナーでも何度かご紹介した、「宿坊研究会」というサイトと、その主催者のほーりーさんこと堀内克彦さんです。

ホーリーさんとは、同じ分野に興味を持つ者として、数年前からメールのやり取りがありましたが、2007年の6月に開催された「宿坊サミット」ではじめて顔を合わせて意気投合。その宿坊サミットに参加されていた、三進トラベルサービスの田中博さんのご尽力で、今回の旅にご一緒することになったのです。

これからの韓国旅は
お寺がメインテーマだ

2007年9月に開催された「旅行博」でも、韓国の寺旅をアピール
三進トラベルサービスは、韓国の旅専門の旅行会社です。社長の立木健康さんが、「何だかわけのわからないパワーを感じる国だ」と韓国に惚れ込んで設立されました。韓国には、あかすりエステ、ショッピング、グルメなどさまざまな魅力があり、近年では韓流スターが人気となったことで、中高年女性が大挙して押しかけてもいます。

しかし、韓国をこよなく愛する立木さんや田中さんとしては、もっと深い魅力も知ってほしいということで、次なるテーマを「寺巡りとテンプルスティ」と定めました。韓国は近いようで遠い国で、日本国内では、韓国の寺に関する資料は、ほとんど見つかりません。なので、わたしたちは、一種のパイオニアとして韓国に乗り込んだのです。

その結果、数々の素晴らしい寺を発見。また、今後もちょくちょく調査や取材に行く予定なので、「お寺に泊まる 韓国縦断の旅」をシリーズ化してお届けしようと思います。資料が不足しているため、調べたりない部分も多いのですが、とりあえず、はじめて韓国の寺を見た日本人の素朴な驚きをお伝えするルポとしてお読みくださいね。

旅のメンバーは、左から、田中さん、立木さん、ガイドの金さん、ほーりーさん。そして後ろのヘンな顔の人がわたしです。(ホントは、韓国独特の、ジャンスンという村の守護神みたいなもの)

●グルメ、エステ、陶芸、韓流スター
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●韓国のテンプルスティの公式サイト(英語)はこちらです。
泊まるだけでなく、独特の文化を体験できる寺もあります。


●宿坊の情報が満載の堀内さんのサイト
それゆけ旅人、宿坊研究会はこちら。


次のページは世界遺産、海印寺(へいんさ)というお寺で、いよいよ、テンプルスティに初挑戦。