日本最古のとっておきの寺で、秋のお花見(2ページ目)

般若寺は
奈良でも有数のコスモスの名所

どこか寂しげな石仏に、コスモスの花がよく似合う

般若寺は、奈良市街地から京都方面に少し行ったところにある静かなお寺です。国宝の門もありますが、普段は訪れる人も少なめ。しかし、コスモスの時期だけは、アマチュアカメラマンをはじめとする拝観者で賑わいます。混むときは、いいアングルの場所は順番待ちになるほどなので、写真を撮りたい人は、早めの時間にお出かけください。

その際は、近鉄やJR奈良駅からバスに乗るのもよいですが、天気のよい日は歩いて行くのもお勧めです。東大寺の裏あたりを歩くコースなので、裏側から、珍しいアングルの大仏殿が見えます。若草山もよく見えて、奈良歩きの楽しさを実感できますよ。

十三重の石の塔

珍しい十三重の石塔は、何となく異国的

このお寺も由緒が古く、飛鳥時代に創建されたと言われています。このあたりの寺は、東大寺も含めて、平安末期の平家の焼き討ちによりすべて燃えてしまいましたが、その後再建されました。

中でも見どころは国宝の楼門と、石でできた十三重の塔です。日本には、大きな石の塔はたいへん珍しく、これは、東大寺を再建する際に中国からやってきた職人さんが造ったとも言われています。そういえば、キバナコスモスに囲まれたこの塔は、どことなく異国的な雰囲気を漂わせています。

お向かいは牧場です

植村牧場では、ソフトクリームとコーヒー牛乳がお勧め

般若寺の楼門の向かいには、植村牧場があります。市街地なのに、本当に牛が飼われています。何でも明治時代からここにあったということです。ソフトクリームやチーズ、そしてしぼりたての牛乳も味わえるので、コスモス見物のあとに、ぜひ寄ってください。

■般若寺
・所在地：奈良市般若寺町221
・交通・アクセス：ＪＲ「奈良駅」から「青山住宅行」「州見台六丁目行」のバス約13分「般若寺」～徒歩3分
・地図：Yahoo!地図情報

次のページでは奈良市の中心部にある元興寺極楽坊にご案内します。こちらは、萩と彼岸花、リンドウが美しいところで、日本最古のお寺です。