二十二番
永福寺
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おもちゃみたいな仁王像 |
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宙に浮かぶような石仏 |
最初にあるのは、この石仏です。宙に浮いたような姿で、ちょっとほかでは見かけない形。田園風景の中に、しっくりなじんでいます。こういうのどかな道を歩き、面白い石仏や石碑を見つけるのが、秩父歩きの楽しみです。ゆっくり歩きましょう。
この寺は、またの名を童子堂といい、子供のように愛嬌のある仁王様の像で有名です。仁王様というと、普通は、いかめしい顔と筋骨隆々の体をしていますが、ここの仁王様は、ほら、漫画のキャラクターみたいだ。全国の寺を巡っているわたしも、こんな仁王様ははじめて見ました。秩父恐るべし。
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犬になった息子の絵が描かれています |
絵馬にこの寺の由緒が書かれています。昔、欲深い長者がおりました。あまりに欲深すぎて罰を受け、その息子は犬になってしまいました。そこで、この童子堂にお参りしたところ、息子はもとの姿に戻りました。以来長者は、悔い改め、この寺の信者になったとのことです。ふうん、なかなか興味深い話だなあ。
雨宿りと昼ごはん
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他のグループも一緒に和気藹々とお昼ご飯 |
朝からずっと雲行きが怪しかったのですが、いよいよ本格的な降りとなりました。お参りをすませたあとは、お堂で雨宿り。どこのお寺もそうとは限りませんが、こちらは、お遍路さんのために、お堂を解放してくださっています。お茶も自由に飲めるので、ここでお昼にしましょう。あっと、忘れていました。秩父では、コンビニなどはあまり見つからないので、お弁当は、早めに購入するか、家から持参するのが正解です。
二十三番
音楽寺
音楽寺までは、ちょっと険しい山道となります。途中で見える武甲山のパノラマが素晴らしいです。でも、だんだん道は険しくなってきました。
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こんな景色が見えるということは、けっこうきつい登りだということでもあります |
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静かに撞けと言われても… |
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すごくいい音がする鐘なのだ |
何で音楽寺という名前なのかはイマイチ不明ですが、ここの寺の鐘の音は素晴らしく、遠くまで聞こえるので、明治時代に、このあたりの農民たちが武装蜂起した「秩父困民党事件」の際に、この鐘を打ち鳴らして仲間たちに知らせたという話です。鐘は自由に撞けますが、「静かにお撞きください」という立て札が。鐘はどうしたって大きな音が出るので、静かに撞くのは難しくありませんか?
寺名にちなんで、音楽関係の仕事の方やミュージシャンなどがお参りに来ます。張り紙をよく見て! 真ん中に、アルフィーの名前があります。メジャーなミュージシャンたちも、ヒット祈願に来るんですね。
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演歌歌手たちの張り紙の真ん中に、アルフィー発見! 実はわたしは、昔からの坂崎さんファン |
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山を見晴らす場所にお地蔵さんが並ぶ |
竹やぶの道をしばらく歩いて登ると、とても見晴らしのよい場所に、たくさんの石のお地蔵さんが並ぶ場所があります。こういうのも、何だかのどかで、いかにも秩父っぽい。
次のページでは二十四番の寺と二十五番の寺を巡ります。