車で行くか
バス停から歩くか

昔の参道は、このように険しい山道です
太陽寺に行く方法は二種類。車の場合は、かなりな急坂を登らねばなりませんが、行けることは行けますし、駐車場もあります。しかし、たまに落石の跡も残っている道ですし、夜間は野生動物なども飛び出してきますから、悪天候の日や日没後は、運転に自信のない方はご注意を。

電車とバスを乗りついで行けるところまで行き、あとは徒歩という方法もあります。その場合は、まず池袋から西武池袋線で秩父まで行き、徒歩で秩父鉄道のお花畑の駅に行き、三峰口で降りてバスに乗り、「太陽寺入り口」というバス停で降ります。そこから徒歩7キロ。途中から、かなり険しい昔の参道も歩きます。普通の方だとちょっときついですが、山歩きに慣れた健脚派には、なかなか楽しいコースかも知れません。

参道には、昔の人々が建てた石碑や石仏が、各所に残っています。山岳修行は、もともとが山を歩くこと自体が修行だったので、こうした険しい坂道を登るのは当然のこと。現在のご住職のおじいさんである先代は、昔、道路がなかったころ、生活物資や食料を担いでこの道を登られたそうですよ。


精進料理をいただく

朝もやに包まれた風景を眺めながら、朝食をいただきます
太陽寺は、禅宗の一派である臨済宗のお寺で、ご住職も、妙心寺という京都の大きな臨済宗の寺で、みっちり修行をなさった方です。禅宗の修行は、ただ坐禅をするだけでなく、生活すべてにかかわります。歩くことや身の回りを整えること。そして、食事を作ることも食べることも、大切な修行です。

今回は、夕食を外で食べてから宿坊に入りましたが、翌朝起きると、精進料理の朝食が用意されていました。すべてご住職が作られたのだそうです。メニューは、おかゆ、青菜のおひたし、ごま豆腐、高野豆腐、とれたてキュウリ、具がいっぱいのけんちん汁、梅干。朝から盛りだくさんで、特にけんちん汁がおいしかったです。太陽寺さんの本山は鎌倉の建長寺で、けんちん汁は、もともと、その建長寺のお料理です。


「食前の言葉、食後の言葉」。感謝の心を忘れずに

食事も修行のうちなので、正式には、禅宗独特の作法をきっちり守って食べねばなりません。一般の生活とはかなり違うオキテもたくさんあるのですが、こちらのご住職は、そのへんに関しては、あまり難しいことはおっしゃらないようです。しかし、基本は、「この食事が自分の前に来る前に、どれほどたくさんの方が苦労してきたか。食材自体も、植物と言っても命のあるものだから、感謝しながら食べよ」ということです。壁に「食前の言葉、食後の言葉」が張ってあるので、個人的に唱えるようにしたいですね。

太陽寺の本堂。眠るのも食事もこの中です


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