寺・神社/その他の関東の寺・神社

江戸の人気観光地 成田山を楽しもう 後編(5ページ目)

成田山では、護摩や写経など、お寺ならではの体験ができます。参道には美味しい店がたくさん、少し足を伸ばせば、千葉のヒーローを祀った面白寺もあるので,余力があれば訪ねてみましょう。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド


成田山のお楽しみ その四
謎のすずめ焼きと宗吾霊堂

川魚の店
印旛沼に近いため、珍しい川魚の佃煮を売っています
新勝寺から車で少し行ったところで、宗吾霊堂という不思議な名前のお寺発見。古い建物が並ぶ、由緒あるお寺のようです。お寺の回りには、他ではあまり見かけない、各種川魚の佃煮を売る店もあります。地元育ちの某氏によれば、印旛沼に近いためだそうです。「すずめ」という名の佃煮があり、鳥のすずめかと驚きましたが、品物を見たら川魚でした。

門前の店
宗吾霊堂の門前にも、川魚の佃煮その他のお土産を売る店があります。ここにも「すずめ焼き」が!
調べてみると、すずめ焼きとは、小鮒、たなご、モロコなどを串でさし、焼いてタレをつけたもので、千葉の特産品らしいです。名の由来は、小鮒を串に刺して焼いた形が小枝にとまっているすずめの形に似ているという説や、ある殿様が狩りに出て、河原で焼いた小鮒を、すずめを焼いたものだとカンチガイしたという説があります。はぁ、なるほどね。


ところで、宗吾様って誰なの?

その出身地などについては諸説あるようですが、ともかく佐倉宗吾さんは、江戸時代の千葉の人。佐倉藩が課す重税に耐えかねた住民を代表して藩の役人や江戸の役所に訴えたが取り上げられず、やむなく将軍に直訴して租税は軽減されました。しかし宗吾さんは、夫婦ともども磔の刑に処せられてしまいました、というお話です。その後このストーリーは歌舞伎や浪曲になり、佐倉宗吾さんは一躍千葉のヒーローに。宗吾様と呼ばれて庶民の尊敬を集めました。宗吾霊堂は、その宗吾様が処刑された場所に建てられたお寺です。

本堂
宗吾霊堂の本堂。大正時代の建立ですが、なかなか堂々たる建物です


境内はかなり広く、お堂も立派です。敷地の奥に「宗吾御一代記館」という建物があり、66体の人形で、宗吾様の生涯を表現した立体パノラマが見られます。が、今回は、もう遅かったので、残念ながら閉まっていました。次に来るときは、ぜひ、宗吾様の生涯をバーチャル体験してみたいものですね。

宗吾看板
あまりにも面白そうなので、看板写真を大きくしちゃいました。今回は時間切れで見られなくて、ホント、残念



<DATA>
■宗吾霊堂
・所在地:千葉県成田市宗吾1-558
・交通・アクセス:京成宗吾参道駅徒歩10分
・宗吾霊堂入館料:大人700円 子供400円(霊宝館と共通)
・地図:Yahoo!地図情報
・TEL:0476-27-3131
・HP宗吾霊堂

成田提灯
成田山新勝寺の大提灯。お寺巡りは楽しいことがいっぱい。さあ、みんなで、お参りに出かけよう!
●今回の取材では、成田山新勝寺からスタートし、観光、プチ修行、グルメと、丸一日、十分に楽しめました。皆さんも、春の休日に、ちょっと成田まで遠出をしてみませんか?

●成田山新勝寺に関する詳しい情報は
「江戸の観光地、成田山を楽しもう 前編」をごらんください。

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