成田山のお楽しみ その一
ご利益いっぱいの護摩に参加しよう

まずは、護摩とは何かというお話から。この言葉は、もともとは、サンスクリット語(古代インドの言葉)の「ホーマ」から来ています。これには、供物を火中に投入して焚くという意味があります。インドでは、古来より天に神が宿るとされ、火に供物をくべて燃やすことにより、それに込めた願いや祈りが天の神様のところに届くと考えられていたのです。それが仏教に取り入れられ、主に密教系(真言宗、天台宗など)の寺院などで行われる護摩となりました。

野外の護摩
成田山では、お堂の中だけでなく、野外でも護摩が焚かれることがあります。本場インドに負けない大迫力。(写真提供、新勝寺)


護摩の目的は何?

お不動さん絵馬
成田山新勝寺で授与されている絵馬に描かれたお不動さん。親しみやすくキャラクター化しています
護摩とは、不動明王を本尊としてその前に壇を設け、護摩木という特別な薪をたいて、諸願の成就を祈る真言密教の修法です。護摩の火はお不動さまの智慧を象徴し、薪は煩悩を表しています。護摩の祈祷を通じて、怒りや愚かさなどの心の迷いをお不動さまの智慧の炎で焼きつくし、願望を清め、すみやかに成就するよう祈念します。つまり、気の迷いをそぎ落とした正しい願望ならば、お不動さまが叶えてくださるということですね。

●お不動さまとはどんな仏様なのかを知りたい方は、
「江戸の人気観光地 成田山新勝寺を楽しもう 前編」をクリックしてください。

誰でも参加できます

成田全景
大本堂で行われる護摩に向かう僧侶。一日に数回見られる光景
成田山新勝寺では、早朝から、一日に数回の護摩祈祷が行われます。お願いごとのある方は、定められた初穂料を添えて申し込めば、名前とお願いごとが浄書された御護摩札を授けていただけるので、家に持ち帰って仏壇や神棚などに祀り、さらに祈願成就のお参りをすることができます。

大本堂での御護摩御祈祷では、たくさんのお坊さんが迫力ある声でお経を上げ、ぼうぼうと燃える火の前で、祈願成就をお参りするのです。パフォーマンスとして見ても意外と面白くて、わたしはこれが大好き。座っているだけでご利益もいただけ、何だか気分が爽快になるからです。どうやら本当に、炎で煩悩が焼き尽くされるみたい。


わたしの場合、実際にご利益があった

新勝寺では、わたしたち一般参加者の御守や懐中物などを預かって炎にかざすという、ありがたいお火加持もしていただけます。別のお寺でも何度か試してみましたが、実際に何かしらよいことがあったり、心に引っかかっていた問題を解決する糸口が見つかったりと、明らかにご利益がありました。今回も新勝寺でやっていただいたところ、前から停滞していたある事柄が、数日後から、突然よい方向に向かってびっくり。ウソじゃないです。ホントの話。

単なる気の持ちようかもしれませんが、悩み事のある時などに、人生を好転させるためのひとつのジンクスとして、こういう伝統的なイベントを利用するのも悪くないと思います。他の方にはどうかわからないけれど、少なくともわたしにとっては、護摩はすごく効果的なんだなぁ。

成田護摩
本堂内部で行われる護摩の様子。ご利益を求める人々の熱気があふれます。(写真提供、新勝寺)

護摩は、そう珍しいイベントではなく、真言宗の大きなお寺なら、よく行われています。成田山は遠くて、なかなか行けないという方は、お近くのお寺を探してみてください。東京都内でのお勧めは、成田山の東京別院に当たる深川不動堂。こちらでも一日に数回護摩が行われ、法螺貝入りの派手なパフォーマンスを楽しめます。


●深川不動堂のホームページはこちらです。
●成田山新勝寺と深川不動堂の関係については、「江戸の人気観光地 成田山を楽しもう 前編」をごらんください。

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