日本でもすっかりおなじみのハロウィン。アメリカ人は実際どのようにハロウィンを過ごしているの? |
商業主義たっぷりの秋のお祭りハロウィン
「かつてハロウィンは1日限りのお祭りだった。しかし今では、特に旅行業界では、10月はハロウィン一色。ディズニー・ワールドの“ミッキーのそんなに怖くないハロウィンパーティ(Mickey's Not-So-Scary Halloween Party)”はなんと9月5日スタート。4年前は10月1日からだったのに。」こう語るのはAP通信トラベルエディターのBeth J. Harpaz氏。アメリカのハロウィンはスタート時期が年々早くなり、それ自体が「一つの季節」になるほど拡大しているのだそうです。
これほどハロウィンが大きくなった理由は、その経済効果の高さ。10月のハロウィンを皮切りに、感謝祭(11月)・クリスマス(12月)・新年(1月)・バレンタインデー(2月)・聖パトリックデー(3月)・イースター(4月)と毎月のように大きなお祭りが続くアメリカ。特にハロウィンからクリスマスにかけての年末のホリデーシーズンは、あらゆる業界にとって最高の稼ぎ時。商業主義に走ってしまうのは仕方のないことかもしれません。
儲け主義もなんのその! 100%楽しむのがアメリカ流
商業主義に染まったアメリカのハロウィンですが、そこは百も承知で楽しんじゃうのがアメリカ人。仮装してどんちゃん騒ぎできるこのお祭りは、みんなが楽しめる一大イベントなのですね。幼い子を持つ親にとって、ハロウィンは日本の七五三や夏祭りみたいなもの。我が子に可愛い衣装を着せて、晴れ姿に目を細めるわけですから、盛り上がらないわけがありません。
子どもたちが大好きなトリック・オア・トリートも、見方を変えれば現代アメリカの大量消費文化を象徴する習慣とも言えますね。 |
トリック・オア・トリートにやってくる近所の子どもたちのために「goody bag(お楽しみ袋)」を用意しなければならないアメリカでは、ハロウィンの時期にチョコ・キャンディーの売り上げが最も高くなります。安全上の理由で手作りお菓子を渡すことができないので、ハロウィン前にはチョコ・キャンディーの大袋が飛ぶように売れるそうです。
一方で、子どもたちが集めた大量のキャンディー類は、虫歯や健康への懸念から、親たちによってまた大量に廃棄されてしまうのです。大量に買って、大量に捨てる……。イベントだからと言っても、なんだか矛盾を感じますね。
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