温泉/温泉を楽しもう

今年の温泉ベスト10 <2008年 対談前編>(7ページ目)

今年の温泉ベスト10!日本を代表する温泉研究家、郡司勇(温泉レポート)と、藤田聡(日本の名湯)両ガイドによる、年末恒例の特別対談!互いの温泉観も含め、今年も奥深い対談となりました。温泉好き必見です!

藤田 聡

執筆者:藤田 聡

温泉ガイド

温泉ベスト10 藤田分二位 相乗温泉 羽州路の宿 あいのり

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相乗温泉 羽州路の宿 あいのり
羽州路の宿 あいのりで、フレッシュな金気臭を放つ濃厚な炭酸泉を堪能!

<藤田> 第二位は相乗温泉 羽州路の宿 あいのりです。ここは一度廃業して近年復活した温泉です。結構良い噂は聞いていたのですが、実際に行ってみると想像を絶する良さで、それ以来、青森に行くと必ず寄っています。青森には本当に好きな温泉が多数あるのですが、東北道を北上して行くと、どうしても青森県に入って最初の碇ヶ関ICで降りてしまいます。津軽湯の沢温泉の三軒の宿を通過して北上するなど、私には到底出来ないのです。しかし今では、碇ヶ関ICで降りる目的は、専らここに浸かる為です。もちろん、津軽湯の沢温泉の三軒の宿に飽きた訳ではなく、あいのりの後で浸かります。

ここには白湯と赤湯があり、赤湯が素晴らしいのです。本来は鉄分で赤くなる湯でしょうが、露天の狭い浴槽に結構な湯量で掛け流しになっているので、湯が酸化して赤くなる暇が無く、フレッシュな状態を保っています。しかも、濃厚な炭酸も含有しており、あまりにも強烈なので、湯口から顔を背けてしまう程です。この濃厚でフレッシュな金気臭を放ちながら、フレッシュな為に透明感を維持した新鮮な湯の貴重さは、温泉好きであればある程、深く理解して頂けるに違いありません。また、実際に入浴すれば、これ以上無い感動に包まれ、出たくなくなってしまうに違いありません。

赤湯は露天風呂になっており、炭酸があまりにも強く虫が集まるので、夏には周囲に専用の網の小屋が建ち、虫カゴの中で入浴しているようになりますが、安心して浸かれるので助かります。少し暖かい時期で、まだ網が無い時期は、アブに襲われるのが心配で気が気ではありません。暖かい時期はそんな状態ですし、炭酸で温まる湯なので、寒い時期に存分に楽しむのがお勧めです。宿も大変に綺麗なので、いずれ泊まってみたいと思っています。

<郡司> 相乗温泉が復活してから行ってませんが。昔は赤い湯で矢立温泉と同系だったと記憶しています。やはり炭酸分も効いていますね。
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