温泉/温泉を楽しもう

今年の温泉ベスト10 <2008年 対談前編>(4ページ目)

今年の温泉ベスト10!日本を代表する温泉研究家、郡司勇(温泉レポート)と、藤田聡(日本の名湯)両ガイドによる、年末恒例の特別対談!互いの温泉観も含め、今年も奥深い対談となりました。温泉好き必見です!

藤田 聡

執筆者:藤田 聡

温泉ガイド

温泉ベスト10 藤田分五位 天然高濃度炭酸泉 山里の湯

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山里の湯
シンプルな浴槽に天然の高濃度炭酸泉が満たされた山里の湯は隠れた名湯!


<藤田> いよいよ、2008年の温泉ベスト10を発表したいと思います。私と郡司さんが2008年に行った温泉の中から、特に良いと思った温泉を、5温泉づつ選出し、合計でベスト10とします。もちろん、初めて行った温泉だけでなく、昔行った温泉でも、2008年に行って再度良いと思えば対象です。ここでは、私のベスト5を発表させて頂きます。郡司さんのベスト5については、郡司さんのページにありますので、参照願います。

第五位は天然高濃度炭酸泉 山里の湯です。筌の口温泉に近いですが、泉質は全く異なります。昔から評判が良く一度行ったのですが、たまたま定休日で入れませんでした。その後、温泉の出が悪くなったらしく、休業していたのですが、近年復活したとのことで、機会があれば行ってみようと思っていました。この位の予備知識しか無かったのが返って幸いしたのか、初訪問の温泉としては、久しぶりに大感激しました。

誤解を恐れずに一言でお湯を表現すれば、暖かい七里田下湯という感じでした。日本でも奇跡的な炭酸泉と思っている七里田下湯と、つい比較したくなってしまった時点で、日本を代表する名湯であると素直に認めている自分に気付きました。細かく比較すれば、泡付きの激しさや、すべすべ感など、七里田下湯に及ばないと感じる面もあります。しかし、高濃度の炭酸泉は温度が低く体温程度しか無いことが多いのですが、ここでは十分な温度があり、極めて貴重と感じます。高濃度の炭酸を実感出来る浸かり心地を、寒い思いをせずに堪能出来るのが素晴らしく、多少の不足を補って余りあると思わせてくれました。

多くの名湯が広く知られるようになったと感じる昨今でも、このような知られざる名湯が、まだあったとはと驚愕し、深く感動しました。山里の宿という自炊宿が併設されているのですが、チラシに「すがもり小屋を伝える宿」とあり、法華院温泉の帰り道に通った峠に昔あった山小屋を経営していた方の経営と知り、いつか泊まってみたいものだと思いました。

<郡司> 筌の口温泉の炭酸分を多くしたらそうとう存在感がありますね。第2共同湯の震動の湯でも炭酸分を感じ存在感が出ていましたから。

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